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カーエアコンは燃費に悪いは本当? ガソリン車とハイブリッド車で悪化状況が異なる理由

2019/12/16(月) 7:10配信

くるまのニュース

カーエアコン、燃費への影響は?

 一般的に「カーエアコンを使用すると燃費が悪化する」といわれ、ひと昔前には夏場の暑い時期に窓を全開で走行している光景も見かけました。

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 最近では、車種やグレードによってはAUTO機能があり、車内の快適性が向上しましたが、カーエアコンはどれほど燃費に影響するのでしょうか。

 一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)によると、クルマに使用されている電装品のなかでもエアコンはとくに燃費に影響するといいます。

 消費電力の割合では、カーナビやオーディオ、ワイパーが全体の約3%、ヘッドライトのライト類が約7%なのに対し、エアコンは約10%を占めているようです。

 クルマの空調機能には暖房と冷房のふたつがあります。暖房は、エンジンが燃焼する際に発生する排気熱を使用するため、燃費にはそこまで大きな影響はないといわれています。

 対して、冷房は家庭用エアコンと同じくヒートポンプといわれる仕組みのため、冷媒ガスをコンプレッサーで圧縮することで冷気を作ります。

 家庭用エアコンのコンプレッサーは電力によって動かすのに対し、クルマのコンプレッサーはバッテリーだけでは補えないほどの電力を消費するため、エンジンの動力を借りなければなりません。この際、燃料を消費してエンジンの出力を増やすため、燃費に大きく影響します。

 なお、暖房においては、停車中に車内を温めるために使用するケースがありますが、これはバッテリーあがりを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

 では、近年普及しているハイブリッド車の場合は、どうなのでしょうか。

 ハイブリッド車におけるエアコンの仕組みはガソリン車とは異なり、電気の力を使い作動します。その理由は、ハイブリッド車は燃費向上のため、走行中であってもエンジンの停止や始動を繰り返すからです。

 仮にエンジンの力で作動するエアコンシステムを採用した場合、走行中にもかかわらずエアコンのオンオフを繰り返してしまうため、ハイブリッド車は電気で作動する仕組みを採用しているのです。

 ハイブリッド車は燃費性能が非常に高いイメージがありますが、エアコンにおいてはガソリン車と大きな差はないとされています。

 なぜなら、ハイブリッド車の電力は、エンジンで発電したものや回生ブレーキで得たエネルギーにより蓄えられるため、燃料がないことには充電できません。電力が足らなくなれば充電、充電のためには燃料の消費、どちらにせよ燃料を消費してしまうのです。

※ ※ ※

 ガソリン車とハイブリッド車の大きな違いとして、ハイブリッド車では冷房よりも暖房の方が、燃費への影響が大きいとされる点があります。

 通常のガソリン車は、前述の通りエンジンが燃焼する際の排熱をエネルギーに変えて車内を温めるため、燃費への影響を抑えることができますが、ハイブリッド車はエンジンの排熱エネルギーが少ないため、電気ヒーターを使用して車内を温めます。すべてがヒーター頼みとなるため、燃料への影響が大きくなってしまうのです。

 一方、ハイブリッド車ならではのメリットもあります。ガソリン車はエンジンが停止した状態ではエアコンを使用することができないのに対して、ハイブリッド車は停車中であってもシステムを強制的に作動させエアコンを使用することができます。

 そのため、ちょっとした休憩時やアイドリングストップの場所ではとても便利な機能です。さらに車中泊などの長時間の使用の際は、バッテリーの電力が低下すると自動でエンジンが始動し発電するため、燃料がある限りは快適に過ごすことが可能です。

 なお、ハイブリッド車ならではのアイドリングストップ機能について、エアコン使用のために強制的に切ることもできますが、燃費が悪化してしまうためおすすめはできません。

 この問題を改善するため、「蓄冷エバポレーター」といわれる技術を採用した車種も登場しています。蓄冷エバポレーターは、蓄冷材に冷気を蓄積しておくことでアイドリングストップ時でも冷気を車内に供給することができるため、温度上昇を防ぐことができます。

※ ※ ※

 ハイブリッド車といえどもカーエアコンで涼しく過ごすためには燃費の悪化はさけられないようです。そんな場合は、サンシェードの使用やエアコンをこまめに切るなど賢い使い方をすることで燃費が大幅に改善することもあるようです。

くるまのニュース編集部

最終更新:2019/12/17(火) 13:49
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