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2020年のブレイクは!? AWBで“キラリ”と光った若手選手たち

2019/12/16(月) 15:00配信

ベースボールキング

◆ 育成契約の日隈ジュリアス(ヤクルト)が最優秀投手に

 12月15日、台湾で行われていたアジア・ウインターリーグ・ベースボール(以下、AWB)が社会人選抜の優勝で幕を閉じた。

 AWBは、NPBレッド、NPBホワイト、社会人選抜(日本)、台湾プロ選抜、韓国プロ選抜、味全(台湾)の6チームで行われるリーグ戦で、主に若手中心のメンバーで戦った。NPBレッドは、ソフトバンク、楽天、西武、ヤクルト、オリックスで構成。NPBホワイトは、巨人、ロッテ、DeNA、中日、阪神とそれぞれ5球団ずつで構成されており、広島と日本ハムは選手を派遣していない。

 今回、NPBから派遣されている2チームは、NPBレッドが2位、NPBホワイトが5位という結果だった。

 戦っている選手たちにとって、順位はもちろん大切なことではある。しかし、AWBではそれ以上に、これまで積み上げてきた成果を実戦で試すことで、自身の成長を感じられるかがポイントとなってくる。もちろん、球団の首脳陣もその成長を期待して選手を派遣している。そのような期待を背負って戦いながら、AWBで結果を残した選手たちを紹介したい。


 投手では、左腕の日隈ジュリアス(ヤクルト/NPBレッド)が圧巻の投球を披露。現在は育成契約ながら、5試合(うち先発2試合)に登板して15回を投げ、防御率0.60の成績を残し、最優秀投手に選ばれている。先発した2試合では5回1失点(自責0)、5.1回1失点と試合をつくり、中継ぎ登板の3試合はいずれも無失点でしのいだ。

 同じく左腕の古谷優人(ソフトバンク/NPBレッド)も5試合(うち先発4試合)に登板し、19.2回を投げ、防御率1.37と結果を残した。決勝では中継ぎ登板だったが、150キロ超のストレートを連発。日本の社会人選抜相手に2回無失点投球と貫禄を見せている。

 2016年にドラフト2位で入団した古谷だが、血行障害のアクシデントもありここまでの3年間は一軍での出場経験がない。しかし、二軍では2019年シーズンに17試合に登板し防御率2.52と安定したピッチングを披露。BB/9(9イニングあたりに与えた四球を表す指標)が7.32と高いのは気になる点だが、力で押し込む投球ができれば面白い存在となりそうだ。


 その他にも、伊藤翔(西武/NPBレッド)や笠谷俊介(ソフトバンク/NPBレッド)、尾形崇斗(ソフトバンク/NPBレッド)、原嵩(ロッテ/NPBホワイト)、畠世周(巨人/NPBホワイト)らもアピール。畠は2試合のみの登板だったが、6回を投げて無失点、被安打3、無四球、6奪三振と抜群の内容で、2020年シーズンの先発ローテーション争いに名乗りを挙げることが期待される。


◆ 一軍未出場の川越誠司(西武)が最優秀打者を受賞

 一方の野手は、川越誠司(西武/NPBレッド)が打率.367(60-22)、3本塁打、21打点の成績を残し、最優秀打者として表彰されている。川越は2015年ドラフト2位で西武へ入団した大卒4年目の外野手、プロ入り時は投手だったが、2019年シーズン開幕前に野手へと転向した。一軍での出場機会を勝ち取ることができていないが、この活躍をキッカケとして出番機会を掴み、秋山翔吾の移籍に伴う外野手争いに加わりたいところだ。

 そして、片山雄哉(阪神/NPBホワイト)と島田海吏(阪神/NPBホワイト)の阪神勢も目立った。育成契約から這い上がってきた片山は打率.390(41-16)、2本塁打と気を吐いた。本来は捕手だが、AWBでは一塁の守備にもついている。一方の島田は俊足がウリの選手だが、打率.356(59-21)、3本塁打、4盗塁とバットでも存在感を示した。なお、3本塁打はAWB最多タイとなっている。

 その他には、吉田大成(ヤクルト/NPBレッド)、松田進(ロッテ/NPBホワイト)といった大卒社会人出身のルーキーたちも健闘。ふたりとも、2019年シーズンは一軍に定着することができなかったが、ここでの好成績を糧に2020年シーズンへとつなげていきたい。

 過去には吉田正尚(オリックス)、岩貞祐太(阪神)、村上宗隆(ヤクルト)らがAWBで成果を出し、翌年以降のシーズンで大きな飛躍を遂げている。それこそ吉田は日の丸を背負うほどの打者となり、村上は高卒2年目となった今年36本塁打を放つ大ブレイクを見せた。

 AWBで名を売った選手たちがここから一冬を越し、2020年シーズンに一軍の舞台で躍進する姿に期待したい。


【主な選手のAWB通算成績】
▼ 日隈ジュリアス(ヤクルト/NPBレッド)
5試(15回) 2勝0敗 防御率0.60 奪三振11 与四球3

▼ 古谷優人(ソフトバンク/NPBレッド)
5試(19.2回) 1勝0敗 防御率1.37 奪三振21 与四球9

▼ 伊藤翔(西武/NPBレッド)
4試(21回) 2勝1敗 防御率2.14 奪三振19 与四球5

▼ 笠谷俊介(ソフトバンク/NPBレッド)
6試(17回) 1勝1敗 防御率2.12 奪三振20 与四球9

▼ 尾形崇斗(ソフトバンク/NPBレッド)
10試(11.2回) 0勝0敗3S 防御率0.77 奪三振23 与四球3

▼ 原嵩(ロッテ/NPBホワイト)
4試(15.2回) 0勝1敗 防御率2.87 奪三振14 与四球5

▼ 畠世周(巨人/NPBホワイト)
2試(6回) 0勝0敗 防御率0.00 奪三振6 与四球0

▼ 川越誠司(西武/NPBレッド)
17試 打率.367(60-22) 本3 打点21 盗塁3

▼ 吉田大成(ヤクルト/NPBレッド)
17試 打率.304(46-14) 本2 打点6 盗塁2

▼ 片山雄哉(阪神/NPBホワイト)
14試 打率.390(41-16) 本2 打点7 盗塁1

▼ 島田海吏(阪神/NPBホワイト)
16試 打率.356(59-21) 本3 打点13 盗塁4

▼ 松田進(ロッテ/NPBホワイト)
15試 打率.340(50-17) 本2 打点14 盗塁2

BASEBALL KING

最終更新:2019/12/16(月) 15:00
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