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情けなさを原動力に- 初の二桁勝利を挙げた中日・柳、乗り越えた2つの壁

2019/12/23(月) 16:50配信

CBCテレビ

「【ドラゴンズライター竹内茂喜の『野球のドテ煮』】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム」

3年目での開花

ドラゴンズファンが待ち焦がれた右のエースの誕生。柳裕也、プロ入り3年目での開花。自身初の2桁勝利。チーム最多の11勝を記録し、左の大野雄大とともに今年のドラゴンズ投手陣を牽引した。今オフには年俸も3倍アップの推定4500万円でサイン。さらに今月12月に待望の第一子となる長男が誕生。まさにバラ色のオフを送る柳。この成功はひとえに強い信念がもたらしたもの。今シーズン充実したシーズンを送った柳、何が彼を変えたのか?

乗り越えた壁

将来のエース候補、即戦力右腕として2016年ドラフト1位で入団した柳。しかしここまで決して順風満帆ではなかった。2年間の通算成績は3勝9敗と、ファンの期待を裏切る結果を残した。今シーズン途中のインタビューでじくじたる思いを柳は語った。

“1、2年目に情けない思いをしてきたので、情けなさがボクの原動力になりました。こんな成績で終わるわけにはいかない”

今年、変化を求めて頼ったのは、ベテラン吉見との自主トレだった。

“吉見さんから学びたい、その一心でした。去年はケガをしたくないという気持ちから身体を小さく使ってしまいましたが、ケガの恐怖が今年はなくなり、身体をしっかり使えるようになりました”

吉見との自主トレでつかんだ投球フォーム。昨秋から取り組んできた二段モーションに加え、腕を振る位置も変えた。そして登板間のトレーニングも確立。柳は新たなる武器を手にして2019年シーズンを迎えた。4月7日、自身今季初登板から2連勝を飾り、今年はひと味違う!と誰もがそう思った矢先の5月4日、地元ナゴヤドームでの対スワローズ戦だった。6回被安打10、失点8というなんとも無惨な今季初黒星。熱くなり、自分を見失った結果であった。

“自分の弱さが出たなと思いました”

惨敗から三日後、5月7日対カープ戦で大野雄大投手が絶対的エースのピッチングを見せ、見事完封勝利を記録。自分との差を痛感した瞬間だった。その日から柳は一変した。特に決め球のスライダーが冴え始め、被安打率が大きく低下。5月終盤から破竹の6連勝で9勝目を挙げ、7月7日の時点でハーラーダービートップに立った。その間、チームの連敗を6度も止める活躍に、今年はもしや最多勝も獲れるのでは?と、期待したファンも多かったはずだ。ところが再び試練が彼を襲う。今度は10勝の壁。後半戦開始から7試合投げ、0勝2敗と完全に勝利から見放されたのだった。悶々とした日を過ごした柳。当時をこう振り返った。

“とにかく毎試合勝ちたいと思った。ただ、もう9勝で終わっちゃうのかなと思ったのが正直な気持ち”

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最終更新:2019/12/23(月) 16:53
CBCテレビ

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