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選挙、保険金巡り凶行 背景に何が…真相を “家族”狙った2殺人事件 【回顧2019年】

2019/12/24(火) 11:50配信

千葉日報オンライン

 地位や金を巡り“家族”の命を奪ったとされる二つの殺人事件が注目を集めた。逮捕、起訴された被告には、どれほどの私欲や根深い動機があったのか。裁判で自身の口から真相が語られる時が待たれる。

 3月、木更津市議の石川哲久さん=当時(71)=が自宅マンションで頭部をハンマーで殴られたり、胸部を包丁で刺されたりして殺害された。逮捕されたのは娘婿の石川祥一被告(44)=岡山市=だった。

 関係者によると、祥一被告は哲久さんの後継者として4月の市議選に挑戦する予定だったが、妻へのDV(家庭内暴力)が問題となり取りやめに。哲久さんは再選を目指し立候補を表明。捜査は出馬を巡る確執が動機につながった可能性も視野に入れて行われた。

 取材を進めると、祥一被告は立候補予定の人物にもかかわらず、地元に浸透していなかった様子がうかがえた。哲久さんの選挙運動を手伝った住人でも「よく知らない」。石川家は地元で名家と呼ばれ、「(後継は)出身者でないと」という声も。祥一被告は、周囲から歓迎されにくい境遇にあったのかもしれない。

 8月、不慮の事故と思われていた釣り人の転落が、時を経て保険金殺人と判明する事件もあった。1月、富津市の浜金谷港を訪れ、溺死した千葉市若葉区の宍倉拓也さん=当時(23)。約7カ月後、拓也さんを海に突き落としたとして逮捕、起訴されたのは養父の内装会社社長、宍倉靖雄被告(48)=八街市=ら3人だった。

 靖雄被告は昨年8月に拓也さんを養子にしており、拓也さんに掛けられた計約5千万円の生命保険金を目当てに殺害したとみられる。当時、靖雄被告の下で働いていた佐中佑輔被告(32)=四街道市=と金子栄司被告(50)=住所不定=を含む3人には借金があったことが分かっている。

 両事件で犠牲になった2人が“家族”の関係を築いた詳しい経緯は不明だが、よもや身内に殺害されるとは思いもしなかっただろう。凶行に至った背景を司法の場で確かめるとともに、行く末をしっかりと見届けたい。

(報道部・渡邊翔太)

最終更新:2019/12/24(火) 11:50
千葉日報オンライン

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