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点字ブロックで観光案内 金沢市と金沢工大、1月から実験 AIでスマホに表示

2019/12/25(水) 1:02配信

北國新聞社

 AI(人工知能)を活用して点字ブロックからコードを読み取り、観光情報をスマートフォンに配信するシステムの実験が来年1月、金沢市中心部で始まる。市と金沢工大の連携事業として、松井くにお教授(工学部情報工学科)が開発を進めている。視覚障害者だけでなく、市民や観光客に役立つ活用方法を提案することで点字ブロックの普及を進め、障害者と健常者双方の利便性を高める。

 実験で使われる点字ブロックは、突起の一部が白く塗られている。設置場所によって塗り方が異なり、専用のアプリを入れたスマホのカメラで読み取ると、AIが画像情報からコードを認識する。そのコードに応じた観光情報がスマホに配信され、道案内として役立ててもらう仕組みとなる。

 例えば広坂交差点のブロックを読み取ると「この先、兼六園真弓坂口です」「左は金沢城公園方面です」などと表示される。今後はレストランなどの情報も盛り込むという。案内情報の抽出生成作業も、AIを活用した。

 ブロックの突起は25個あるため、コードのパターンは3千万通りほど作成可能という。同じブロックでも、読み取り方向に応じてAIが判断し、進行方向や左右を入れ替えて表示することが可能となる。方向の区別がないQRコードを印字したブロックより利便性が高く、印字面が汚れたり破損したりして読み取れなくなるトラブルの発生が少ないことも強みとなる。

 ブロックは来年1月中頃までに、金沢21世紀美術館周辺の市道24カ所に設置する。来年3月末までに市民や観光客に協力してもらい、町歩きイベントとして楽しめるアプリの動作実験を行う。

 将来的にはブロックの位置とコードをオープンデータとして公開し、活用を進めていく。コードを「共通の言語」のように使えば、観光情報だけでなく、別のアプリで活用することも可能になる。松井教授は「障害者も健常者も分け隔てなく、安全で住みやすいまちづくりの実現を目指したい」としている。

北國新聞社

最終更新:2019/12/25(水) 1:02
北國新聞社

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