ここから本文です

改植で果実粒重アップ 高単価や作りやすさで増産も 昭和のスター 令和に脚光

2019/12/27(金) 7:09配信

日本農業新聞

 令和になった2019年、昭和に活躍した果実が再び注目されている。ブドウ「デラウェア」や伊予カン、イチゴ「女峰」などを経営の主力品目と位置付け、増産に転じる産地も出てきた。粒重の大きい優良系統による高単価や作りやすさ、業務需要への対応などで、昭和、平成、令和と、三つの時代を生きる。(鈴木薫子)

デラウェア

 “昭和果実”の代表格が「デラウェア」。島根県のJAしまねでは、1983年をピークに減少傾向だった出荷量が、2020年産から増える見込みだ。粒重が大きい優良系統を選抜した苗木で改植を進めたり、JAのハウスリース事業を活用したりで、面積の減少に歯止めがかかった。成園化が進む20年は1000トン超の出荷を計画する。

 同県産は早期加温栽培で国産果実の出回りが少ない4月下旬~5月に出荷量の2割を出す。「国産の売り場確保に島根産デラウェアは欠かせない」と東海地方の青果卸は断言。固定ファンに加え「種なし人気でも引き合いが強い」と明かす。

 根強い人気に支えられ、19年産1キロ単価は1327円と過去最高を記録。高単価を受け県内では、全国で生産が伸びる「シャインマスカット」など大粒系から「デラウェア」へ転換の流れがある。50アールでブドウを生産する出雲市の園山榮さん(72)は「産地は今が一番活気づいている。需要に応えたい」と話す。半数が優良系統でさらに改植を進める考えだ。

伊予カン

 愛媛県は、複数品目を栽培するかんきつ経営で、作業分散や、ロット確保による有利販売を見据え、生産基盤の強化を目指す。JAえひめ中央は、生産量全国一の伊予カンの苗木の無料配布で改植を促し、園地若返りを進める。20年3月中旬までに2万本を配る計画だ。
 
 伊予カンは高級かんきつ「紅まどんな」などへの転換が進んだ。生産量は約2万トンとピーク時の10分の1まで減ったが、JAは「伊予カンは栽培技術が確立しており、高齢農家や新規就農者でも栽培しやすい」と話す。

1/2ページ

最終更新:2019/12/27(金) 7:09
日本農業新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ