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【凶暴な大型犬を飼いならす】ラディカル・ラプチャー 500ps/tの公道マシン

2019/12/27(金) 9:50配信

AUTOCAR JAPAN

自宅ガレージとサーキットの移動も可能

text:Matt Saunders(マット・ソーンダース)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
名も知れない田舎道で蛍光色のサーキットマシンを走らせていると、その横に乗馬を楽しむ女性がいた。そのたおやかな仕草が、あまりにも対象的に感じられた。

【写真】ラディカルとダラーラ (100枚)

気温はわずか5度。凍えるように寒い12月。シルバーストーン・サーキットはここから数kmのところにある。一般道の走行も許されたサーキットマシンの実力を引き出せそうな道は、この辺りにはなさそうだ。

鮮やかな黄色に塗られたラプチャーは、英国東部、ピーターバラを拠点にするレーシングカーを手掛けるスペシャリスト、ラディカル社が生み出したクルマ。先代のラディカルSR3 SLの後継モデルに当たる。

ラプチャーは英国だけでなく世界各地で公道走行が許されるように設計が施されている。一般道が走れるとはいっても、クルマが目指す場所は明らかではある。

想定される一般道での走行は、自宅ガレージとサーキットとの移動時程度。それ以外の多くの目的では使用しにくい。そのかわり、サーキット用マシンを購入するにはモータースポーツ・ライセンスが必要となるけれど、ラプチャーならラディカルのショールームに行けば普通免許でも購入が許される。

シャシーはFIAが定めるセーフティセルと軽量チューブラーフレーム・シャシーを備え、プラスティック・コンポジット製のボディが載っている。サスペンションは前後ともにダブルウイッシュボーンの全調整式。

2.3Lのエコブースト・ユニットは365ps

ボディは四隅いっぱいにまで広がり、ダイナミックな造形ながら、空力的にも配慮されたもの。フロントスプリッターは、高速域で強力なダウンフォースを生み出すために、再設計を受けている。

推進力となるのは、縦置きされる2.3Lのフォード・エコブースト・ユニット。4気筒ターボエンジンで、ラディカル社のチューニングにより365psと44.1kg-mを獲得している。トランスミッションは6速シーケンシャル。クワイフ社製のリミテッド・スリップデフが付く。

英国での価格は9万ポンド(1260万円)からと、ロードリーガル・レーサーとしては身近な方。それでもパワーウエイトレシオは500ps/tに近い。

ボディはコンパクトな方だから、ラプチャーに乗るのにボディサイドへ飛び上がる必要はない。コックピットに身体を落とし込むと、フロントガラスはなく、小さなディフレクターが突き出ている。

シートベルトは4点式。スイッチ類は少し変わった配列で、宇宙人なら快適に感じるかもしれない。メーター類は小さなダッシュボード中央に取り付けられたカラーモニターに集約。その下にはクルマのヘッドライトやヒーターを操作するスイッチが並ぶ。

素材のフィット感や組み立て品質は、良いとは呼べない。試乗車の場合、内装のパネルはボール紙のような質感でぐらついている。少なくとも操作時に手をのばす周囲は、作り込まれているようではある。

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最終更新:2019/12/27(金) 9:50
AUTOCAR JAPAN

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