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塀の中はまるで“介護施設”に…進む『刑務所の高齢化』 出所後も経済的困窮などで再犯率高く

2019/12/29(日) 7:23配信

東海テレビ

 日本全体で進む高齢化。今、刑務所の中でも高齢化の問題が課題となっています。「塀の中」はまるで介護施設のように…。岐阜県の刑務所を取材すると、高齢の受刑者が抱える問題が見えてきました。

【画像で見る】高齢化が進む刑務所の実態…介助にリハビリ、出所後の生活対策まで

■進む“塀の中の高齢化”…岐阜の女性専用刑務所では2割が65歳以上

介護者:「足あげられますか」

受刑者:「あげられない」

介護者:
「立てますか?立てないですか?私につかまって立ちましょうか…」

 介護福祉士の助けを借りて入浴する、高齢の女性。老人ホームやデイサービスのような光景ですが、この場所は受刑者を収容する刑務所です。

 岐阜県の笠松刑務所は、女性専用。およそ370人の女性受刑者が服役していますが、その2割、5人に1人が65歳以上の高齢者です。

 入浴時間は「15分」と決められていますが、足腰が弱って時間内に入れない受刑者も多く、民間の介護福祉士が入浴の介助をしています。

■認知症のリハビリに薬の服用確認…高齢受刑者への対応

 窃盗罪で服役している79歳の受刑者。認知症が疑われるため、週に3回ほどリハビリを受けています。

職員:「27と7を足すと…?」

受刑者:
「14?…ちょっとそれが難しいからなぁ…」

職員:「ちょっと難しかったね」

リハビリを受けている受刑者(79):
「私はぼけてはいないって言ってるんだけど、みんながね、(同じ)部屋の人がね、信用しないです。先生まで私を馬鹿にするような口ぶりなんですけどね」

 笠松刑務所だけでも、認知症の疑いがある受刑者は10人に上ります。

 高齢受刑者への対応は、これだけではありません。

受刑者:
「らりるれろ。ありがとうございます!」

別の受刑者:「らりるれろ」

 これは、刑務所で処方される薬を飲んだあとに行う確認作業。

 薬を舌の裏に隠し、血圧を下げる薬などを大量に飲んで自殺しようとする受刑者もいるため、毎回チェックしています。

■高齢受刑者の高い“再犯率”…理由は「精神的問題」と「経済的困窮」

 笠松刑務所で服役する高齢者は、この10年で右肩上がりに増えています。背景には、世の中の高齢化とは異なるワケがありました。

 スーパーで万引きをした窃盗罪で服役している佐藤さん(仮)、81歳。

Q. 万引きは一回ですか?

佐藤さん(仮):
「何回かありました。自分なりに欲求不満とかいろいろね、ストレスの関係で。主人が亡くなってからやっぱり、寂しさも…孤独というか…押し寄せてきたのも原因の一つかなと思いますけど」

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最終更新:2019/12/29(日) 7:23
東海テレビ

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