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認知症は“おふくろの味”で分かる? たまの帰省だから気づきたい高齢の親の「変化のサイン」

2019/12/29(日) 17:02配信

FNN.jpプライムオンライン

子どもの「スッキリ」のために親を傷つけないで

――帰省時に子どもがやっていけないことなどはある?

最近の「断捨離」ブームもあってか、子どもが実家を一気に片付けることもあるようです。認知症の点で考えると、これはお勧めできません。年齢を重ねると生きる楽しみは減るものですが、思い出深い物はその楽しみとなれるのです。認知症の治療でも、懐かしい物を見て当時の記憶を思い出させる方法があります。子どもがスッキリしたいために、断捨離をするのはやめてほしいです。片付ける場合も、思い出の物を少しでも残してあげてください。

このほか、高齢者は賞味・消費期限の切れた食品でも食べる傾向にあります。状態によっては健康被害につながることもありますが、子どもが勝手に捨てると心理的ショックにつながることもあります。子どもがその食品を貰って帰るという体裁で家に持ち帰ってから捨てるというような、心遣いも大切です。高齢者はもったいないと思う気持ちが強いですから。


――親に違和感や異常を感じたときは、それを伝えてもよい?

子どもの立場では指摘したくなると思いますが、対応には注意してほしいです。認知症は軽度の場合、本人がその状況を取り繕うことがあります。買った物を全部どこかに隠したり、聞いても何も話さなくなってしまったりですね。「取り繕い行為・反応」とも言われます。

これらの行為は、周囲にそんな状態であることを知られたくないという、本人の葛藤から来ているところもあります。むやみに指摘すると傷付くでしょうし、みんなが集まる年末年始の場ならなおさらです。心配な状況があっても、まずは指摘せずに様子を見ましょう。


――ではどうすれば?子どもは親の衰えとどう向き合う?

親の介護を心配するとなると、40歳以上の世代も多いはずです。自分の健康問題でもあると切り出してはどうでしょうか。例えば、認知症の兆候が疑われるのであれば「脳ドック」などを予約しておいて、「自分が検査するから付き合ってよ」などと誘うとか。親の立場としても、一方的に指摘されるよりは一緒に検査した方が受け入れやすいはずです。

また、正月に終末期の話をするのは縁起が悪いと思う人もいるでしょう。そんなときは「これからどう生きたいか、または生活したいか」という話から広げてみてはいかがでしょうか。年齢を重ねると、生きる先には必ず死が見えてきます。自宅で死にたいのか、介護施設を利用したいのかといった、具体的な話にも落とし込みやすいです。

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最終更新:2019/12/29(日) 17:02
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