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金沢城二の丸御殿復元に着手 詳細史料確認受け知事が表明

1/3(金) 0:32配信

北國新聞社

 石川県が復元の可能性を探る金沢城二の丸御殿で最大の謎だった内外装の詳細を記した史料が確認されたことを受け、谷本正憲知事は2日、北國新聞社の取材に「あれだけのデータが見つかれば取り掛からざるを得ない。全部完成させるには20年ぐらいかかるのではないか」と述べ、復元に着手する意向を示した。県は専門家による調査検討委員会に諮る方針で、金沢城整備の総仕上げとなる御殿の復元計画が加速しそうだ。

 谷本知事は2日に金沢市内のホテルで開かれた自身の新年互礼会の席上、馳浩衆院議員や福村章県議会議長に御殿復元に前向きな考えを伝え、馳、福村両氏は復元計画に協力することを約束した。

 史料「二之御丸御殿御(にのおまるごてんご)造(ぞう)営(えい)内装等覚(おぼえ)及び見本・絵(え)形(がた)」は、金沢市立玉川図書館に所蔵される加越能文庫で見つかった。御殿で使われた全ての金具の意匠が描かれ、壁紙は説明に加えて実物見本も付いていた。

 谷本知事は取材に「史料そのものにも一流の価値がある。カラーで描かれており、御殿の内装が全て再現できる」と評価した。実物や写真がない障(しょう)壁(へき)画(が)や欄間(らんま)についても「作者が誰で、どんな絵かも全て書いてある」と述べ、作者と題材の類例を調べることで復元は可能との見方を示した。

 二の丸御殿は加賀藩政の役所機能を備えながら藩主らの生活の場でもある城内最大規模の建物だった。谷本知事は「これまで復元してきた櫓(やぐら)や門とは違う」と話し、加賀百万石の威容を示す精緻な内外装の再現が重要になると強調した。

 建坪約3200坪(約1万600平方メートル)に及ぶことにも触れ、「一度に復元することは無理だ。これから計画を作っていくことも念頭に置くと、全部完成させるには20年ぐらいかかるのではないか」と指摘した。

 県が2018年度に設置した金沢城二の丸御殿調査検討委員会は、19年2月、二の丸御殿のうち、藩主が政務を執った「表向(おもてむき)」を中心に「御殿の復元を具体的に検討することは可能」とする中間報告をしている。国史跡「金沢城跡」内であり、「史実に沿った建物」の復元計画を立てた上で、文化庁の許可を得る必要がある。

北國新聞社

最終更新:1/3(金) 1:16
北國新聞社

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