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国母被告の初公判で奇っ怪弁護「イチローのような国民栄誉賞級の人物」 大麻の有用性もアピール

1/9(木) 16:32配信

東スポWeb

 一体これは何の裁判なのか…。米国から大麻ワックスを密輸した大麻取締法違反などの罪で起訴されたプロスノーボーダーの国母和宏被告(31)の初公判が8日、東京地裁で開かれ、検察は懲役3年を求刑した。被告人尋問では、密輸の経緯など事件の肝心部分は後回しで、大半の時間を国母被告の輝かしい経歴を証明することに割いた。“大麻推進派”で知られる弁護人も大麻の有益性をこれでもかとアピール。「ポツダム宣言」や「イチロー」「国民栄誉賞」などの仰天ワードも飛び出し、報道陣を困惑させた。

 米国から国際郵便で大麻ワックス約57グラムを2018年12月に密輸した大麻取締法違反で逮捕、起訴された国母被告。先月3日の保釈時には本紙カメラマンに向かってガッツポーズを決めるなど、反省している様子は感じられなかったが、この日は黒のスーツに黒のネクタイ、髪の毛も短く整えていた。

 受け答えもスムーズで悪態をつくこともなし。「いろいろな方に迷惑をかけて深く反省しています。申し訳ありません」と述べた。

 だが、どうも様子が変だ。公判冒頭、検察側と弁護人双方で証拠の提出が行われ、国母被告の代理人を務める丸井英弘弁護士は27点もの証拠を提出。大半が外国の大麻解禁のニュース記事や、“大麻推進派”として名高い同弁護士の論文、40年前の大麻事件の裁判記録などだった。

 それを一つひとつ説明し、いかに大麻が有益かをアピールしたものだから傍聴席の報道陣は口あんぐり。ついには大麻を禁止すること自体が1945年のポツダム宣言に「違反するものと考えている」と強調した。

 被告人尋問でも奇怪なやりとりは続く。事件についての質問は後回しで、丸井弁護士は大部分を国母被告の輝かしい経歴の説明に割いた。競技者として五輪に出場した(10年バンクーバー大会)こと、表現者として16年にスノボ界で最も権威のある賞を受賞したことなどを列挙し「世界一のスノーボーダーと言っていいのでは?」と振ると、国母被告は「そうですね」と胸を張った。

 国母被告はその後も「自分の夢は五輪ではなく、ムービースターになることだった」「若手のスノーボーダーが活躍できるよう最近、事務所をつくった」などと冗舌に語り、丸井弁護士は同被告を「イチローのような国民栄誉賞級の人物」と持ち上げた。同栄誉賞を辞退したイチロー氏もこれを知ったら、さぞ複雑な心境になることだろう。

 傍聴席もザワつくなか、ワイドショー関係者は「初犯で執行猶予判決が濃厚とみて、報道陣も大勢いるのだから、プロモーションに利用しようと考えたのでは? 丸井弁護士は大麻推進、国母被告は自身の経歴と現在の取り組みをアピール。こんな裁判、見たことありませんよ」と語る。

 一方、検察による尋問ではボロボロに。国母被告が14歳ごろから大麻を常用し、妻から「あなたは大麻に依存している。やめてほしい」と再三言われても改心しなかったことなどが明かされた。

 揚げ句の果てに、裁判官から「もう大麻はやらない?」と聞かれると、急に口ごもり「違法なことはしません」。国母被告のビミョ~な反応を見た裁判官は、今後の大麻との関わり方について聞いたが、同被告は「大麻と関わることがすべて違法なこととは思えません」と主張した。

「一切やめるというわけではないのか?」と再度問われても「う~ん。いろいろ勉強して…。違法なことはしません」と繰り返した。

 検察は「大麻との親和性は顕著で再犯の恐れがある」と断罪し、懲役3年を求刑。弁護側は「罪を軽減して早期の社会復帰を」と訴えた。判決公判は28日に開かれる。

最終更新:1/9(木) 16:34
東スポWeb

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