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4強で激突!青森山田・帝京長岡に共通する強さの理由は?「地元の誇り」と継承される背中

1/9(木) 19:07配信

REAL SPORTS

熱戦の続く、第98回全国高校サッカー選手権。残すところ、準決勝、決勝のみとなった。
前回大会王者であり、高校年代最高峰・高円宮杯プレミアリーグを制した、青森山田と、前回大会ベスト8、今大会で新潟県勢初のベスト4入りを成し遂げた、帝京長岡。準決勝で激突するこの両者には、その強さを支える、ある共通点がある。それはまさに、選手権が生み出す大きな力でもある――。

(文=鈴木智之)

青森山田、チームの骨格を担う“山中”出身の選手たち

毎年、多くの観客が詰めかける、全国高校サッカー選手権大会。熱狂を生む理由の一つに、「郷土のアイデンティティ」があるのではないだろうか。故郷を離れて暮らし、普段は意識せずに暮らしていながらも、出身県の代表が勝ち進むとうれしい。そんな気持ちになる人も多いはずだ。

選手たちは地域の代表であり、優勝して故郷に戻ると歓待を受ける。「おらが街のヒーロー」というわけだ。プレーする選手たちも、「郷土の代表」という気持ちを強く持って、この大会に臨んでいる。

優勝候補の筆頭・青森山田の最終ラインを束ねる、U-17日本代表の藤原優大は「自分は青森出身ということに誇りを持って、ピッチに立っています」と、力強く語る。

「日本人選手が海外で活躍するのと同じように、青森の選手が活躍したり、Jリーガーになると親近感が湧くと思うんです。自分はそういう選手になりたいと思って、青森出身だと押しています」

青森山田は雪深い地域にあり、冬場はグラウンドにとてつもない量の雪が積もる。雪かきをするところから練習が始まり、雪中サッカーはもはや名物となっている。

「青森は雪が降るので、外でサッカーができない期間が長くあります。小学校1年生から高校3年生まで、(他の地域の選手に比べて)、3~4年、サッカーができないのかもしれません。でも、そんな環境でも強くなれるのは青森山田が証明しています。自分としても、それをもっと伝えていきたいんです」

県外出身の選手が多い青森山田だが、チームの骨格を担うのは、青森山田中学出身の選手たちだ。キャプテンの浦和レッズ加入内定のMF武田英寿、1年生ながら名門の背番号7を背負い、攻守に存在感を発揮するU-16代表MF松木玖生。そして藤原と、要所を“山中”出身の選手が占める。

青森山田中学校の教頭であり、高校サッカー部の監督を務める黒田剛監督は「中学時代から含めると、(育成期間が)6年あります。小学校を卒業して中学校に入ってきたときは、小さくて細い選手でも、中高の6年間で細かく指導していくと、高校の3年目にこうなるんだというのは、(先輩の)檀崎やケネディ、壱晟たちが示してくれています」と言う。

昨年の選手権で優勝を果たし、卒業後にプロ入りした檀崎竜孔(現・コンサドーレ札幌)、三國ケネディエブス(現・アビスパ福岡)。そして、ジェフ千葉でプレーする高橋壱晟は山中出身だ。今年のチームについては「(2年生の)藤原や(1年生の)松木は、山中でキャプテンをやった子たちです。中学時代から高校までを含めると6年間あるので、育成システムがうまく機能しているのかなと思います」と、成果を口にする。

1年時から将来を嘱望され、卒業後のプロ入りが確実視されている、2年生センターバックの藤原は言う。

「山中から積み上げてきた5年間は、学ぶことが多かったです。練習は肉体的にも精神的にもキツイんですけど、それを一緒に乗り越えようという仲間がいて、背中を押してくれる先輩がいる。つらいときに周りを引っ張ることができるのは、山中出身の選手ですね」

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最終更新:1/9(木) 21:14
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