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成人式年齢で自治体苦悩 18歳に引き下げも複数が受験や就職への影響懸念し20歳維持

1/11(土) 7:55配信

産経新聞

 令和4年春に施行される改正民法で、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられるため、県内の自治体が成人式の対象年齢を見直すのか、頭を悩ませている。ただ、受験や就職活動への影響も指摘されており、複数の自治体が対象年齢を20歳で維持することを決めた。今後、この動きが他の自治体にも影響を与えそうだ。(内田優作)

 平成30年に成立した改正民法では、女性が結婚できる年齢を18歳に引き上げるほか、18歳からクレジットカードやローンなどの契約を結べるようにすることなどが決まった。一方で、成人式については、各自治体の判断に委ねられている。

 「成人式発祥の地」として知られる蕨市はいち早く対応し、一昨年に20歳の対象年齢を継続する方針を示した。熊谷市や行田市も現行通りの開催を決めた。このほか新座市も現状維持の予定で、坂戸市も同様の方針で検討している。

 現行通りの開催を決めた自治体が共通して理由に挙げるのが進路だ。1月は大学入試センター試験をはじめ、大学などの入学試験が本格化する。熊谷市社会教育課の担当者は「人生の選択となる重要な時期に楽しんでもらうのは難しい」と述べ、高校3年生の受験や就職活動への影響を指摘する。

 このほか蕨市は成年引き下げで、飲酒をはじめとした権利が認められるわけではなく、20歳が「引き続き重要な節目」であることを挙げる。また、熊谷市の担当者は「成人式は同窓会のような面がある」と述べ、20歳に合わせた開催の意義を強調する。

 内閣府が昨年3月に発表した全国の16~22歳の若者を対象とした調査によると、約7割が現状維持を希望した。川越市も昨年1月の成人式に合わせて同様の調査を実施したところ、回答した新成人約400人のうち、約6割が現行通りを希望したという。18歳の開催は14%にとどまった。

 県が30年に全市町村に成人式の運営をめぐる調査を実施した際、「18~20歳を対象とした成人式開催を検討」と答えた自治体もあったが、昨年の調査では、そのような趣旨の回答をした自治体はなかったという。現状では18歳に合わせた成人式の開催自治体はそう多くはなさそうだ。

 川越市は今年度中に結論を出す方向で、さいたま市も年内に方針を決めるという。県生涯学習推進課の担当者は「大半はまだ検討中だが、他の自治体の動きをみているところが多い」と話す。全国的にも20歳を維持する自治体が増えており、この流れが県内でも広がるのか注目される。

最終更新:1/11(土) 11:56
産経新聞

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