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「パスポートなし海外旅行」2020年に実現か? 年間20億人が旅行する時代、空港負担を軽減する一手

1/10(金) 16:00配信

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最近、国内・国外に関係なく旅行先で必ずといっていいほど見るのが「人混み」だ。

新興諸国の所得水準の高まり、格安航空便の増加、オンライン予約サービスの普及などによって、旅行がこれまでにないほど手軽になっているためだ。またインターネットやスマホ、ソーシャルメディアの普及も大きな要因といえるだろう。

ここ10~20年を振り返ってみると、旅行をとりまく環境は大きく様変わりした。これほど大きく変化した旅行産業であるが、変わらないものもいくつかある。その1つが海外旅行の際に必須となる「パスポート」だ。

いまのように複数回使用できる形態のパスポートは1900年代中頃から使われ始めたといわれている。チップを埋め込むなどのマイナーチェンジがあったものの、その制度や使われ方は半世紀以上変わらないものだ。

しかし2020年を目前に「パスポートなしの海外旅行」が実現する可能性が浮上し、旅行産業がさらに大きく様変わりする見込みが大きくなっている。

カナダとオランダで実施される「パスポートなし海外旅行」実験

「パスポートなし海外旅行」プロジェクトを実施しているのは、世界経済フォーラム。正式には「Known Traveller Digital Indentity(KTDI)」と呼ばれている。現在、同プロジェクトにはカナダとオランダが参加し、両国間でパスポートなしの出入国実験が行われている。

一般的にパスポートとは、国籍保有国の政府がパスポート所持者の渡航を認め、国籍を有することを証明し、渡航先の国家に対し人身保護を要請する書類であるといわれている。また所持者の身元を明らかにするものとしても重要な役割を果たしている。

ではパスポートなしの海外渡航とはどのようにして実現するのだろうか。

KTDIの実験では、パスポートでなく「スマートフォン」が活用されている。スマホに記録された所持者の個人データ、これを当該空港間でやり取りすることで、渡航者の身元を明らかにし、出入国手続きを行っているという。

現在、多くのスマホでは顔認証や指紋認証などの機能が付いているが、これらの機能で得られる個人データを暗号化し、航空会社や入国管理局に送付。送付の際には、データ送信者に同意の確認が逐次行われる。

この仕組みにより、ペーパーレス化や入国審査の効率化につながり、空港や航空会社の負担が減ることが期待されている。

世界経済フォーラムがKTDIプロジェクトを実施する理由はここにある。

2016年世界の海外旅行者数は12億人だった。この数は年々増加することが見込まれており、2030年には2016年比50%増となる18億人になると予想されているのだ。

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最終更新:1/10(金) 16:00
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