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キーパーソン退社で業績悪化…急増する“人手不足倒産”の実態

1/11(土) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 人手不足倒産が想像以上に深刻化していることがわかった。東京商工リサーチによると、2019年の“人手不足”関連倒産は、過去最多の426件に達したという。400件を突破したのは初めてのことだ。

 内訳は、「後継者難」が270件(前年比2・8%減)、「求人難」が78件(同32・2%増)、「従業員退職」が44件(同83・3%増)、「人件費高騰」が34件(同30・7%増)だった。なかでも急増しているのが、83・3%増の「従業員退職」による倒産である。

 東京商工リサーチ情報本部の谷澤暁氏が言う。

「昨年は、従業員がまとまって退社してしまったために事業が成り立たなくなり倒産してしまったケースがありました。従業員が退社する理由は、待遇への不満や、好待遇会社への転職などです。キーパーソンの退社が倒産を引き起こすこともあります。部長や社長の右腕など、会社を背負っているキーパーソンは、多くの顧客を抱えていたり、高いスキルを持っているため、辞められると会社の業績を直撃するのはもちろん、社内の士気が下がってしまう。“従業員退職”による倒産は、2020年も多くなりそうです」

 どんな経営者だとキーパーソンは退社してしまうのか。人事コンサルタントの菅野宏三氏はこう言う。

「当たり前ですが、従業員の話を聞こうとせず、『俺はこうやってきた』『おまえもこうやれ』と、一方的に自分のスタイルを押しつけるトップだと、キーパーソンはやる気を失いやすい。会社の柱になれるのは、高い能力と責任感があるからです。当然、自負もあるでしょう。なのに、上から目線で押しつけられたら、やってられない、となってしまう。キーパーソンを引き留めるためには、表向きだけでもイーブンの立場で接し、相手の苦労を理解することです。それと、仕事のできるキーパーソンは、売り上げだけを気にするようなトップには魅力を感じないものです」

 キーパーソンが社員を引き連れて退社するケースもあるそうだ。

最終更新:1/11(土) 12:00
日刊ゲンダイDIGITAL

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