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中川翔子さんが「いじめ」を経験したあの頃「今は楽しそうな大人の背中を見せたい」

1/11(土) 20:11配信

DANRO

「思春期には30歳くらいの先生が、別の惑星の生き物に見えた」。そう話すのは、中学時代にいじめを経験した歌手で女優の中川翔子さんです。2019年の夏には、自身の体験などを『死ぬんじゃねーぞ!!』(文藝春秋)としてまとめ、いじめ問題の深刻さを訴えてきました。(DANRO編集部)

【画像】学生時代を振り返った中川翔子さん

大人になった今、中川さんはいじめられていた「あの頃」をどう見ているのでしょうか? また、現代のいじめをどのようにとらえているのでしょうか。また、今、学校で「ひとり」になっている人たちになんと声をかけてあげればいいのでしょうか。話を聞きました。

「授業のあいだの10分がすごく長かった」

ーー『死ぬんじゃねーぞ!!』は、大人でも共感できる部分が多いですね。

中川:思った以上にいじめを受けたことがあって、その傷がまだ癒えてない人、いじめ問題に心を痛めている大人がものすごく多いってことですよね。だから、発信し続けなければいけないんだなってすごく思いました。

いじめは人間の本能としてわきあがってしまうかもしれませんが、理性があるのも人間なので、それをどう見て、未然に防いだり、被害者を守るかということは、大人がしっかり考えなければいけませんよね。

ーー本では自身のいじめ体験についてもマンガや文章で記していますが、当時をあらためて振り返るつらさはなかったのですか?

中川:もう20年近く時が経っているので。だけどあの頃って、学校にいる時間全部が空気を読まなければいけなかったり、誰かに言われたことを何度も反芻しちゃったり。「あの時こうすればよかった」ってずっと考える長い日々。授業のあいだの10分休みとか先生がいないときにトラブルが起きるから、その10分がすごく長かったんです。学校でも家でも悩んでいたから、切り替える方法も知らなかったんですよね。経験値としてわからない。

そういう「すごくしんどかったな」、「重苦しい空気だったな」っていうのはおぼえていたので、そういう景色を絵にしていきました。

ーー思春期に見た「大人」と、現在の「大人」像は違いますか?

中川:思春期には、30歳くらいの先生が別の惑星の生き物くらいに思えました。それくらい大人って想像つかないというか。あと、基本的に信用してなかったかもしれない。先生とか大人がよかれと思って言ってくれたことすらも、ちょっとでも的がはずれていると「なに適当なことを言ってるんだ」みたいに思ったこともおぼえていて。「卒業したら楽になるよ。私もいじめられていたから」って言われたときに「私は明日も学校に行かなきゃいけないんだよ。あなたと違って!」みたいな。だから本を書くときは言葉選びが本当に難しかったんです。

ーー今は「大人」というものをどうとらえていますか?

中川:大人になってみると、思っていた大人とまったく違う。いまだに『ポケモン』とかゲームが大好きだし、自由が広がって、それこそ自分にご褒美を与える喜びもあるので、しんどいことがあってもなんとか。美味しいものを食べるとか、趣味も増えていくし、その趣味もちゃんと自分の意志でできるし。だから忙しいですね。ありがたいですね。

思っていた大人よりは知識も足りていなかったり偏ってたりするとは思うんですけど、大人になったからこそ見つけることができた気持ちもたくさんあって。歌うときも、この本もそうですけど、言葉を発するとき、残すとき、「大人って楽しそうだな」って背中を見せることが大切なのかもしれないですね。

ーー「楽しそうな背中を見せる」っていうのはいいですね。

中川:大人に絶望したくないじゃないですか。もちろん大人にも、想像もできなかった理不尽とか、「なんだよこれ」ってことがあるんですけど、それよりも「なんか楽しそう」ってことがにじみ出ているといいなって思いますね。

ーー大人として当時の自分に声をかけられるとしたら、なんと言いますか?

中川:30代になって子供たちと接しているなかで角度が変わったというか、「生きててよかった」って思える風が吹く日って、急に来るんですよね。あの頃って将来のことなんて考えたくもなかったし、考える余裕もなかった。「どうせ私は」とか「なんで私がこんな目に」とか「どうせ私の悪口言ってるんでしょ」とか「どうせ私は」っていう心の口癖がついちゃって。

高校で環境が変わって、直接的に何かされることはなくなったんですけど、それでもやっぱり引きずって。ちょっといやなことがあると、「ああ、やっぱり死にたい」とか、そういうことばかり考えて。実際に何度か死のうとまでして。

でも、本当に生きていてよかったなって今一番思っているので、当時の自分には「しんどいかもしれないけど、このままネットやゲームや本、夢中になることに没頭してなんとか生き延びて」って伝えたいかな。

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最終更新:1/12(日) 6:27
DANRO

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