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令和の時代、高齢者が安心してペットと暮らすためにすべきこと

1/12(日) 16:56配信

夕刊フジ

 【人とペットの赤い糸】

 平成から令和に渡って、2年4カ月連載をさせていただいた本コラム。110回以上に渡って夕刊フジ読者の皆さまにお読みいただいたが、今月末をもって終結することになる。令和2年の初回は前回に引き続き、ペットフード協会が昨年末に発表した、2019年全国犬猫飼育実態調査結果の後半部分を紹介したい。

 ペットの健康管理に重要な予防や治療を含めて最近1年間動物病院に行った回数は、犬飼育者で0~1回までが33・9%、猫飼育者で60・3%だったが、年4回は健康診断をしてほしい。

 震災時、誰が所有のペットか判別したり、健康管理に役立つマイクロチップだが、装着していない率は76・1%。法律で接種が義務付けられている狂犬病予防接種率も84・4%にとどまっている。

 犬や猫の入手では、保護施設のシェルターの存在を知らなかった犬飼育者が60・4%、猫飼育者で52・9%と想像以上に高かった。

 ペット飼育の阻害要因では、犬の場合は「旅行など長期の外出がしづらくなるから」(25・4%)▽「別れがつらいから」(23・6%)▽「集合住宅に住んでいて、禁止されているから」(23%)▽「お金がかかるから」(22・9%)▽「死ぬとかわいそうだから」(21・9%)▽「十分に世話ができないから」(20・4%)▽「最後まで世話をする自信がないから」(17・6%)▽「以前飼っていたペットを亡くしたショックがまだ、癒えていないから」(13・9%)-といった声が複数回答で寄せられた。単独回答では「集合住宅」に関する項目が19・1%で最も高かった。

 猫飼育の阻害要因もほぼ同じような回答だ。特筆すべきは、犬猫通じて「集合住宅に住んでいて、禁止されているから」が最も高く、「アレルギーの家族がいるから」も比較的高い回答だったこと。これらの回答から、適切な施策を打つことにより、人とペットの共生社会は実現できると考える。集合住宅では「愛猫オーナーマンション」「愛犬オーナーマンション」「人とペットの絆マンション」などのブランド住宅が出現してほしい。

 公共交通機関でも人とペットのマナー向上を目的とした公的資格制度の導入により、例えば、バスの3台に1台、電車の1両目はペットと一緒に乗車できるようなインフラ整備を行いたい。お金がかかることは事実だが、欧米のデータから見積もると、ペットとの暮らしで日本の医療費(43兆円)の3~4兆円は削減できる。

 赤ちゃんからペットと暮らすことで、むしろアレルギー疾患の発症は抑えられるというデータも積極的に発信したい。ペットロスホットラインも各動物病院やペット専門店、ペットフードメーカーなどで開設したい。

 100歳時代を迎える令和の時代に、高齢者が安心してペットと暮らせる支援制度や見守りサービスを兼ねて高齢者がシェアして動物と暮らすインフラ整備。増え続ける外国人観光客も訪れる人とペットの理想郷づくりなど、さまざまな施策を推進したいものである。

 ■越村義雄(こしむら・よしお) 一般社団法人「人とペットの幸せ創造協会」会長。同ペットフード協会名誉会長。一般財団法人日本ヘルスケア協会理事、「ペットとの共生によるヘルスケア普及推進部会」部会長など。

最終更新:1/12(日) 16:56
夕刊フジ

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