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離床予測センサー、介護を支援 就寝中の高齢者を見守り現場の救世主へ

1/12(日) 7:16配信

SankeiBiz

 就寝中の高齢者を見守る画期的な介護支援システムが評判となっている。ベッドの下や天井などにセンサーを設置するだけで、高齢者の心拍などを解析し、離床を予測、転倒事故を防ぐことができるという。世界初の技術は、過酷な介護現場の救世主となるのか。

 高齢者の骨折リスクは、ベッドから起き上がり、床に着地した際、転倒して一気に高まる。このリスクを軽減するには、離床を予測することが不可欠だ。

 そこに着目したのが高齢者介護支援システム「レガーメ」(介護保険適用、税抜き小売価格は15万円)。イタリア語で、「絆」を意味する「レガーメ」は、システムジャパン(東京都中央区)が開発し、このほど商品化した。同社の七里芳輝代表取締役は「すでに300台ほどのセンサーを介護施設で利用していただき、評価をいただいております」と話す。

 ◆体動や心拍を解析

 これまで離床を予測するのは、極めて困難とされてきた。ベッドから離れるタイミングを事前に知ることができないからだ。

 だが、「レガーメ」は、ベッド上の高齢者の体動、呼吸数、心拍数の3要素を徹底的に解析。「対象者の安静期→不穏期→離床期(ピーク)に分けて、脈拍数、呼吸数など3要素の予測値を比較したところ、安静期から不穏期にかけて、不穏期から離床期にかけ、それぞれ数値が微妙に上昇したことが判明しました。3要素をモニターすることによって、離床の早期検知だけでなく、離床を予測できるようになったのです」(七里代表)。こうした研究を重ねた結果、世界初となる離床予測センサーがついに完成したのだ。

 さらに、「レガーメ」の優れたところは、呼吸数など3要素を対象者の身体に接触することなく、3メートル以内なら離れていても感知できるシステムを開発したことだ。センサーには、動きに反応するドップラーセンサーが内蔵されている。一般的にマイクロ波を利用したセンサーは安静状態のみ測定ができ、動作中や車などの中では測定できなかった。しかし、レガーメは、同社のまったく新しい解析により可能となったシステムで、非接触が実現した。

 ◆非接触で感知実現

 このため、センサーをベッドのマットレスの下や枕元、天井などに設置すれば、対象者の呼吸数などの変化を徹底的にマークすることができる。対象者の安静時の数字をセンサーにインプットしていれば、微妙な動きに反応し、(1)脈拍異常(2)呼吸異常(3)離床警報(起き上がる動作に入ったら発令)(4)着床警報(一定時間戻っていない場合に発令)など4種類の警報を出すことが可能となったという。

 非接触で自動化した手間のかからないセンサーのため、Wi-Fiによりパソコンで一括管理できたり、スマートホンで遠隔地から監視できたりする。だから、親と別居を余儀なくされている家族も遠くからの見守りができるわけだ。

 レガーメを介護施設などに斡旋している「ひばりラボ」(鹿児島市)の谷口勇作代表取締役は「鹿児島、熊本の5施設で、30台ほどを利用しています。24時間、入所者の状態を看ることができるため、職員の定期的な見回りなどが軽減され、現場で喜ばれています。レガーメ設置の部屋は、月額5000円ほど負担が多いのですが、希望する方や問い合わせも増えています」と話す。

 レガーメを開発した技術者は、「父親が嚥下(えんげ)障害で亡くなりました。事前に容体の変化を察知できたら、命を救うことができたはずです。その後悔もあり、レガーメを開発しました」と話している。

 一連の技術は、介護保険適用製品として特許を取得し、国立大学のお墨付きも得ているという。レガーメは、加速する高齢化社会にあって、深刻な人手不足に悩む介護現場の大きな力となりそうだ。

最終更新:1/12(日) 7:16
SankeiBiz

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