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月城の使用済み核燃料保管施設、論争の末、増設許可

1/12(日) 9:09配信

ハンギョレ新聞

原安委、申請から4年で「賛成6:反対2」議決 賛成側「許可が出なければ電気供給に支障」 反対側「事故管理計画は審議していない」 飽和状態迫る貯蔵施設、ひとまず確保 脱原発側「政府の強引な決定」 「核燃料対策」公論化過程めぐり対立深まる見込み

 慶尚北道の月城(ウォルソン)原子力発電所の使用済み核燃料の中間保管施設(マクスター:乾式貯蔵施設)の増設が、論争の末、許可された。脱原発側の団体は、政府による強引な増設決定と批判した。

 原子力安全委員会は10日、第113回定期会議を開き、月城1~4号機の運営変更許可案(使用済み核燃料第2段階稠密乾式貯蔵施設)が議決されたと明らかにした。8人の委員のうちオム・ジェシク委員長、チャン・ボヒョン事務処長、キム・ジェヨン、イ・ギョンウ、イ・ビョンニョン、チャン・チャンドン委員の6人が許可意見を、キム・ホチョル、チン・サンヒョン委員の2人が再論議を主張した。

 この日午後、3時間以上にわたり行われた審議と議決の過程では、賛否の意見が真っ向から対立した。賛成側は、用地の安全性などの問題で技術的に検討済みであることを強調した。韓国型原子炉の開発責任者だったイ・ビョンニョン委員は「専門家が3年半かけて検討した技術報告書があり、法律救助公団の解釈でも審議・可決に無理はないという意見を得ている」、「許可しないと原子力発電所自体が動かせなくなり、電気の供給に問題が生じることとなる」と述べた。反対側のキム・ホチョル委員(法務法人ハンギョル弁護士、民主化のための弁護士の会会長)は、「事故管理計画の内容を委員会が審議せずに議決すれば、問題のある行為になる」とし、「航空機墜落事故への備えなどの事故管理計画書による対策を講じるべき」と反論した。

 韓国水力原子力は2016年4月、マクスターの増設に向けた運営変更許可を原安委に申請した。7基を運営していたマクスターが飽和状態に近づき、増設が必要だというものだった。マクスターは月城原発のような重水炉型原発の使用済み核燃料の第2段階乾式貯蔵施設だ。使用済みの核燃料棒は水(重水)で6年間冷却貯蔵し、その後マクスターへ移して保管する。月城原発にはこれまでマクスターと、マクスター以前に作られた乾式貯蔵施設のキャニスターに31万8480本の使用済み核燃料が貯蔵されている。昨年9月現在で貯蔵容量の93.1%が埋まっている状態だ。今回の増設決定により、計16万8000本の使用済み核燃料の貯蔵空間が新たに確保された。今回の決定で、使用済み核燃料管理対策の公論化過程をめぐる対立も深まるものとみられる。この日朝「使用済み核燃料管理政策再検討委員会(再検討委)」の専門家検討グループ11人は、正義党の生態エネルギー本部とともに国会で記者会見を開き、「再検討委による昨年11月からの専門家検討グループの運営はアリバイ的なのに、これを根拠として公論化を強引に押し進めようとしている」として、公論化日程の中止を求めた。緑色連合のソク・グァンフン専門委員はハンギョレの電話取材に対し「長い原発の歴史を持つ米国や英国は、権限と責任を持つ独立機構を作って、そこが使用済み核燃料問題を扱っている」とし、「専門家グループの活動をちょっとした外部委託くらいに考え、これを利用しようとする政府の態度では、原発問題において最も重要な国民の信頼は築けないだろう」と指摘した。

 これまで、月城原発のマクスター拡張計画は、地域社会や市民団体の反発だけでなく、補償体系を巡って各地で住民間の対立も招いてきた。専門家らは、使用済み核燃料の管理には、原発建設よりも体系的で社会文化的な意思集約の基準を設けるべきだと語る。エネルギー転換フォーラムのヤン・イ・ウォニョン事務処長は、「マクスター増設は可決されたが、地域住民との話し合いは始まってもおらず、慶州(キョンジュ)市内より距離的に近い蔚山(ウルサン)の市民も排除されている状態」と指摘した。
キム・ウンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:1/12(日) 9:09
ハンギョレ新聞

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