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伊方原発 「使用済みMOX燃料」取り出し開始 商用原発、本格運転開始後で初

1/13(月) 21:36配信

毎日新聞

 四国電力は13日夜、定期検査中の伊方原発3号機(愛媛県伊方町)で使い終わった核燃料を原子炉内から取り出す作業を始めた。「MOX燃料」と呼ばれる、放射性物質のプルトニウムとウランを混ぜた酸化物による燃料も含まれる。商用原発で本格的な運転開始後の使用済みMOXの取り出しは初めて。当面は原子炉建屋内のプールで保管される。使用済みMOXは再利用が検討されているが実用化の技術は確立しておらず、その中での取り出しになる。

 作業は16日までの見通し。原子炉内にある全ての燃料157体を取り出す。そのうち、使用済みMOXは16体になるという。取り出した燃料のうち、MOX燃料16体を含む計37体を交換。MOX燃料は新たに5体を炉心に装塡(そうてん)する。使用済みMOXを含め、取り出した燃料を原子炉建屋内のプールに十数年間保管する。

 政府は「資源を有効利用する」などとして、使用済みMOXをさらにMOX燃料に加工して再利用することをもくろんでいる。使用済み核燃料や使用済みMOXを核のごみとして直接処分することになれば、核燃料の再利用を前提とするこれまでの原子力政策が揺らぐためだ。しかし、再利用に向けて実用化の技術的なめどは立っておらず、プールで保管後の行き場は具体的に決まっていない。

 2011年の東京電力福島第1原発事故後、MOX燃料を使うプルサーマル発電をする原発が再稼働したのは、伊方のほか、関西電力高浜3、4号機(福井県)と九州電力玄海3号機(佐賀県)の計4基。各社が保有するMOX燃料は、これまでにプルサーマル発電を予定していた電力会社も含め5社で計221体に上る。高浜3号機でも20年1月末、使用済みMOXが取り出される計画で、今後も使用済みMOXは増えていく。

 伊方3号機の取り出し作業は当初、13日未明に始める予定だった。しかし、12日に準備をしていた時、原子炉内で核分裂を抑える「制御棒」1体を誤って引き抜くトラブルが発生。その影響で作業開始が遅れていた。トラブルによる原発への影響や、放射能漏れはないとしている。

 定検後の送電再開は3月29日の予定。原子力規制委員会の最終検査を経て、4月27日に営業運転を始める計画を立てている。【荒木涼子、岩間理紀、斎藤有香】

最終更新:1/14(火) 12:36
毎日新聞

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