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【偉業と思えるほど高い完成度】ACシュニッツァー ACS5 BMW M5ベースの720ps

1/13(月) 9:50配信

AUTOCAR JAPAN

スーパーカー並に目立つACS5

text:Richard Lane(リチャード・レーン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
ACシュニッツァー製のモデルのステアリングを握るドライバーは、自分がどんなクルマに乗っているのか、よく理解しているはず。その極みにあるACS5なら、特に。

【写真】ACS5、BMW M5とアルピナ (102枚)

すでに充分な性能を誇るBMW M5コンペティションをベースに、機能重視のカーボンファイバー製のボディキットを追加。リアのディフューザーにはF-1マシンのレインライトのような、赤いランプ灯る。4本出しのキャノン風スポーツ・エグゾーストとともに、これ見よがしにカーボンファイバーで縁取られている。

今回の試乗車の場合、ACシュニッツァー社のカスタム・サスペンションはサーキット設定になっていたから、かなり野心的なネガティブ・キャンバーが付いている。高速道路を走っていれば、ミドシップのスーパーカー並に目立つこと請け合いだ。

だがACS5は、アメリカのセマショーに出展されるようなカスタムカーとは異なる。以前ご紹介した、M2コンペティションをベースとするACS2の試乗記をお読みいただいたのなら、ACシュニッツァー社のモータースポーツでの歴史や、チューニング・アプローチはおわかりかと思う。

エンジンのコントロールユニットは、BMW製ソフトウエアを上書き。更なるパワーとトルクを引き出している。ニュルブルクリンクで鍛えたKW社製のサスペンションを装備し、薄いサイドウォールが残るだけの、大径ホイールを履く。

ACシュニッツァー社のマシン開発はとても丁寧。アフターマーケット的なカスタムマシンに見えても、1987年以来拠点としているアーヘンまで出張して、試乗する価値は充分にある。

ドライバーの好みで選べるメニュー

例によって、ACシュニッツァーのクルマは、ドライバーの好みに応じて様々な装備を選択できる。M5コンペティションなら、90ポンド(1万2000円)でバンパー・プロテクションを追加できるし、3万500ポンド(433万円)を投じて、今回のように完全なACS5スポーツに仕立てることもできる。

英国では、中東部のキングズ・リンにあるロシターズ社へ行けば、すべてのメニューが手に入る。カスタム内容には、3年間の保証も付いてくる。

フル装備のACS5なら、通常のM5コンペティションと見間違えることはないはず。他のシュニッツァー製モデルと同様に、カーボンセラミック・ブレーキや主要なボディパネル、アクティブMディファレンシャルなどは、標準のままだとしても。

ACシュニッツァー ACS5スポーツのルックスは、眺めているだけでも楽しい。だが720psのエグゼクティブ・サルーンがどんな走りなのか、想像を上書きするほどではなかった。

これはACシュニッツァー社のチューニング不足というより、オリジナルモデルが持つ破格の性能にある。599psを生み出す標準のM5ですら、湿った路面でも0-96km/h加速は3.3秒。スーパーカー並の鋭さだった。

さらに624psのM5コンペティションが登場。もちろん、さらに高速。昨年メルセデスAMG GT 63 4ドアクーペと、ポルシェ・パナメーラS Eハイブリッドとのグループテストを行ったが、M5コンペティションと並べると、まるでエンジンの気筒数が少ないかのようだった。

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最終更新:1/13(月) 9:50
AUTOCAR JAPAN

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