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難民の取材で訪れた学校、あちこちから日本語のあいさつが……目の前で泣き出した校長が語ったこと

1/18(土) 7:00配信

withnews

バングラデシュ南東部、コックスバザールという町に、子どもたちの日本語の声が響く学校があります。日本人を見かけることがない、ロヒンギャ難民のキャンプがあることで知られる国境の町でなぜ? 理由をたずねると、記者の前で泣きだしたバングラデシュ人校長。涙の理由を聞きました。(ヤンゴン支局長兼アジア総局員・染田屋竜太)

【画像】「こんにちは」「ありがとう」日本語が響く「難民の町」の学校 熱血校長と愛おしい子どもたち

あちこちから日本語のあいさつが

「来てくれて本当にありがとう。とてもうれしい」。ミザヌール・ラフマンさん(38)は満面の笑顔で両手を広げて迎えてくれました。

「日本の人に学校を見てもらえるのは本当に感激だ」と、少々過剰では……というくらいの強さで握手をします。

周りからは、子どもたちが「こんにちは」「ありがとうございます」と元気に日本語であいさつしてくれます。ここは本当にバングラデシュ?

ここ、コックスバザールは、20万人ほどの人が暮らす町。ミャンマーと国境を接し、郊外には2017年に逃げてきた約70万人の巨大なイスラム教徒ロヒンギャキャンプがあります。

記者はロヒンギャ難民取材のために何度もコックスバザールを訪れていました。難民取材には、複数のバングラデシュ人スタッフとともに取り組みますが、そのうちの1人で、通訳をしてくれているコックスバザール生まれのハサン・ヤシンさん(26)から、「キャンプの取材が終わったら連れていきたいところがある」と言われました。

2019年12月、一通りの取材が終わり、訪れたのは、町の中心部から車で約30分にある「アイディール(理想)・インスティテュート」。その校長がラフマンさんでした。「さあさあ、どうぞ中へ」。少し薄暗い石造りの校舎で、子どもたちは元気にあいさつしてくれました。

「日本の人のように礼儀正しく育ってほしい、そんな思いで私が教えたんです」。ラフマンさんが、にこにこしながら教えてくれました。

今、この学校では約500人の子どもたちが学んでいます。約170人が暮らす下宿も隣接しています。

設立は2008年。日本の中学校にあたる中等学校の教師だったラフマンさんが友人らとお金を出し合い、立ち上げました。「でも、始めは13人しか生徒がいなかったんです」。

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最終更新:1/18(土) 7:00
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