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「横手かまくら」ピンチ 連日の積雪0、職人も作業できず 世界が期待するのに…

1/14(火) 20:13配信

毎日新聞

 雪深い秋田県横手市の伝統行事「かまくら」を約1カ月後に控えた14日、同市でかまくら作りの熟練集団「かまくら職人」の詰め所開きがあった。だが会場となる市街地に積雪がまったくない記録的な少雪で、関係者らは「大丈夫だろうか」と不安げに空を仰いでいた。

 行事があるのは2月15、16の両日。直径約4メートル、高さ約3メートルのかまくら80基をかまくら職人が作るほか、企業などが約20基を設ける予定になっている。

 1基に30トン程度の雪を使うが、同市中心部の平年の1月中旬の積雪は約50センチ、2月半ばには80センチを超え、これまでは市内で容易に雪を調達してきた。

 秋田地方気象台によると、横手市は昨年12月6日には早くも積雪85センチを記録。市民は「大雪の冬になる」と身構えた。しかしその後は暖かな日が続き、雨も降って雪はどんどん解け、今月10日以降は積雪0が続いている。

 14日は羽後町の山間部から雪を運び込んで市庁舎前に4基分の雪を積み上げ、40代から80代までの職人17人がかまくらの形にする作業を行う予定だったが、運搬に時間がかかり作業ははかどらなかった。

 市観光協会の担当者は「過去に例がないほどの雪不足。今回は80基作れるか分からない」と戸惑いを隠さない。高橋大市長は「夏ごろから台湾やタイ、インドネシアなど海外にもかまくら観光を大々的にPRしてきた。何とか降ってほしい」と空を見つめた。

 かまくら職人の親方、北嶋勝雄さん(72)は「ドカ雪になったら市民が困るが、かまくらが作れるぐらい適度には降ってほしい」と願っていた。

 市観光協会の打川敦会長はこの日、高橋市長に対し、雪の確保と運搬費の支援を求める嘆願書を提出した。【佐藤伸】

最終更新:1/14(火) 20:13
毎日新聞

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