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相続人が全員放棄したらお墓はどうなる?換金されて、なくなってしまうの?

1/14(火) 17:50配信

ファイナンシャルフィールド

相続人が相続放棄して、相続人が誰もいなくなってしまった。お墓はどうなるのでしょうか? 債務超過で相続を放棄した場合、お墓も換金され、なくなってしまうのでしょうか?

祭祀財産は相続財産に含まれない

民法 第3章 相続の効力 には、(相続の一般的効力)
第896条 相続人は相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

とあります。相続人は被相続人の財産を引き継ぎます。しかし、次の条文には以下のことが書かれています。

第897条 系譜、祭具および墳墓の所有権は、前条の規定に関わらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主催すべき者があるときは、その者が承継する。
2 前項本分の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が決める。

と、あります。系譜、祭具および墳墓の所有権(祭祀財産)は相続人が引き継ぐのではなく、それぞれのしきたりにより「祖先の祭祀を主宰すべき者」が継承します。例えば、代々跡取りが墓を守るのであれば、相続放棄した場合でも跡取りが墓を受け継ぎます。

系譜、祭具および墳墓の所有権は相続財産に含まれません。祖先の祭祀を主宰すべき者は、相続放棄をしてもしなくても、祭祀財産を引き継ぎます。

相続人が引き継いだら相続税はどうなる?

それでは、相続人が祭祀財産を引き継いだら相続税はどうなるのでしょうか。国税庁ホームページ「相続税がかからない財産」に、

1 墓地や墓石、仏壇仏具神を祭る道具など日常礼拝をしている物
ただし、骨董的価値があるなど投資の対象となるものや商品として所有しているものは相続税がかかります。

とあります。祭祀財産はもともと相続財産とされないものです。相続人が引き継いだとしても相続税はかかりません。

平成27年に相続税が改正されましたが、その頃に1000万円を超える「金のお鈴」が飛ぶように売れたことが話題になりました。相続対策として生前に購入しておくのです。純金であっても日常使用するものであれば祭祀費用とされるようです。

しかし、お鈴をいくつも持ったり、他に仏壇・仏像も金にしたりする場合、費用として認められないこともあります。税務署の「電話相談センター」にご相談ください。

葬式費用は葬儀財産から控除できます。
・葬式や葬送、火葬・埋葬・納骨のためにかかった費用(仮葬式と本葬式の両方の場合、どちらも認められます)
・遺体や遺骨の回送にかかった費用
・葬式の前後にかかる通常発生する費用(例えばお通夜など)
・葬式での読経料など、お寺へのお礼
・死体の捜索または死体や遺骨の運搬にかかった費用

ただし、香典返しのための費用、法事の費用、墓石や墓地の購入や借り入れにかかった費用は、遺産総額から差し引けません。

ここで、墓地は祭祀財産なので相続財産にならないのでは?と思われますが、それは被相続人の生前にすでに墓地や墓石があった場合です。被相続人の死後に墓地や墓石を買っても、その費用は相続財産から引けません。

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最終更新:1/14(火) 17:50
ファイナンシャルフィールド

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