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介護保険改正は小幅 2040年見据え五つの柱〈社保審部会 意見書〉

1/14(火) 16:29配信

福祉新聞

 厚生労働省の「社会保障審議会介護保険部会」(部会長=遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所長)は12月27日、2021年度に向けた介護保険制度改正に関する意見書をまとめた。利用者負担の原則2割や、要介護1・2の訪問介護、通所介護の地域支援事業への移行などは見送られ、全体として小幅な見直しとなった。

 厚労省は意見書の内容を踏まえ、1月20日召集予定の通常国会に介護保険法などの改正法案を提出する。今春から本格化する21年度の介護報酬改定の議論にも反映させる。

 意見書は、団塊世代が75歳以上となる25年と、その先の現役世代の減少が顕著になってくる40年も見据え、必要な制度の整備や強化する取り組みをまとめた。

柱は▽介護予防・健康づくりの推進▽保険者機能の強化▽地域包括ケアシステムの推進▽認知症施策の総合的な推進▽持続可能な制度の構築・介護現場の革新――の五つ。

 介護予防・健康づくりでは、高齢者が社会で役割をもって活躍できるよう、健康寿命の延伸につなげる。高齢者が体操などを通じて交流する「通いの場」でポイント付与の取り組みを推進したり、医療専門職の効果的な関わりを強化したりする。

 保険者機能の強化では、保険者機能強化推進交付金の評価指標の見直しや配分のメリハリ付けを行う。PDCA(計画→実行→評価→改善)サイクルに沿った取り組みも促進する。

 また、最大の焦点だった利用者負担見直しに関しては、低所得入所者の食費・居住費について、一部で月2万2000円負担を増やす。利用者の負担上限額である「高額介護サービス費」について、高所得者層の上限額を最大で14万100円に引き上げる。

 ただ、利用者負担の原則2割、要介護1・2の訪問介護、通所介護の地域支援事業への移行、ケアマネジメントの自己負担導入などは見送られた。そのため、委員からは「踏み込み不足だ」との指摘も多数あった。

 最後に大島一博・老健局長は「制度の見直しと並んで制度の運用も大事。運用は主に市町村が担うが、都道府県、国が支援する。地域づくりの取り組みでもあり、専門職やボランティア、住民など多くの人が関わって進めていくものだ」とまとめた。

最終更新:1/14(火) 16:29
福祉新聞

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