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スルメイカ不漁深刻 生鮮物4年で6割減 国際的な乱獲で資源減か

1/14(火) 10:59配信

みなと新聞

 スルメイカの不漁が深刻化している。漁業情報サービスセンター(JAFIC)がまとめた昨年の全国主要漁港の水揚量は、生鮮で2015年比64%少ない2万5845トン、冷凍で86%少ない3298トン。キロ単価は生鮮が2・3倍の642円、冷凍で2・4倍の900円まで上昇した。国際的な乱獲で資源減少し、不漁につながっている可能性が高い。

 昨年の冷凍物の水揚げが落ち込んだ一因には、比較的好漁だったアカイカを狙う冷凍船が多かったこともある。ただ、不漁の最大の原因とみられるのが資源や来遊の減少。水産研究・教育機構などの分析によると、主に日本海側で獲れる秋生まれの資源量は、14年に182万トンあったが昨年は63万トンまで減少。太平洋側の主力である冬生まれも、14年の71万トンから14万トンまで減った。加えて、近年の日本海では高水温を嫌ってかスルメイカが北朝鮮やロシア、韓国寄りを泳ぎ、日本の漁場に来遊しづらいという。

精度低い資源量予想

 今年の資源量は秋生まれが昨年と同水準、冬生まれが昨年比14%減というのが国の予想。ただし、スルメイカの資源予想は精度が低い。スルメイカが1年で一生を終えること、卵や仔イカが生き残る確率が、年ごとの水温などの環境に左右されやすいことから、たまたま卵や仔イカが生き残りやすい条件だった年に大発生したり、条件の悪い年に大量死したり、人の予想を超えた変動を見せやすいため。仔イカがどれほど生き残ったかは秋生まれで4月ごろ、冬生まれで7月ごろに行う調査まで不透明なのが現状だ。

 同機構によると、15~16年は条件が悪く、卵や仔イカが大量死した可能性が高い。結果、本来産卵するはずの成熟したスルメイカも減ってしまい、条件が悪くない年でも資源が回復しづらくなっていると指摘される。

違法操業が横行? 国際的な漁業管理が課題

 十分な親を残すため、重要なのが国際的な漁業管理体制。中国は17~18年に30万トン弱ずつ獲ったとの情報があり、韓国も年によっては日本を上回る漁獲を上げる。こうした国々と日本が協調して漁獲を管理するよう、日本の研究者や漁業者団体などから要望がある。

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最終更新:1/14(火) 10:59
みなと新聞

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