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2019年の倒産件数は2年ぶりの前年比増加

1/14(火) 16:31配信

帝国データバンク

倒産件数は2年ぶり増、粉飾発覚による倒産が続発

 2019年1~12月の倒産件数(8354件、前年比3.6%増)は、小売業(1945件、同7.0%増)の倒産が件数全体を押し上げたことなどから、2年ぶりの前年比増加となった。

昨年10月には5年半ぶりに消費税率が引き上げられ、消費者のさらなる節約志向の高まりも懸念されるなか、飲食店の倒産(732件、同12.1%増)は過去最多を記録。地域人口の減少などから食品スーパー、飲食料品小売のほか、病院、診療所などの医療機関でも倒産が増加した。

製造業は10年ぶりに増加に転じ、建設業は前年比横ばいで連続減少が10年でストップした。また、負債総額は1兆4135億8500万円と、負債1000億円超の倒産が1件にとどまったことなどで過去最小を更新。2019年も小規模倒産が大半を占める傾向は続いたものの、負債1億円以上の件数(2047件、同4.2%増)が10年ぶりの増加に転じるなど、変化の兆しがみられた。

 2019年は不適切な会計処理が発覚した企業による倒産事例が目立った。アパレルブランド「J.FERRY」展開の(株)リファクトリィ(5月、東京都)、子供服店「motherways」経営のマザウェイズ・ジャパン(株)(6月、大阪府)、飲食店経営の(株)ひびき(8月、埼玉県)など続発。融資エリアを拡大した地銀や信金など含め、20前後にもおよぶ複数金融機関から融資を受けた都市部の企業で、負債数十億円規模の倒産が相次いだ。

事業承継問題の深刻化で「後継者難倒産」が過去最多

 後継者不在による事業継続の断念などが要因となった後継者難倒産は2019年に460件発生。これまで最多だった2013年の411件を6年ぶりに更新し、負債総額は487億9200万円にのぼった。代表の体調不良などから経営意欲を失い事業継続を断念した企業や、後継者不在により当初廃業を予定していた企業でも、債務超過から倒産に追い込まれたケースなどが散見された。

 全国銀行協会と日本商工会議所は2019年12月、2013年策定の「経営者保証に関するガイドライン」を補完するため、金融機関が事業承継時に新旧経営者へ保証を求める二重保証を原則禁止とする特則(今年4月より適用)を公表。今後は同ガイドラインが積極的に運用されることなどにより、円滑な事業承継が進むとみられるものの、後継者不在のまま業績不振が続く中小企業などは多く、今後の動向が注目される。

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最終更新:1/14(火) 16:31
帝国データバンク

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