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フリースを持参すると「羽毛買ってこい!」と父さん 老健で勃発した親子げんかの意外な結末【認知症介護あるある】

1/14(火) 12:14配信

読売新聞(ヨミドクター)

岡崎杏里 認知症介護あるある~岡崎家の場合~

 老人保健施設(老健)に入所している父さんですが、病院で診察を受ける際などには、家族がその都度、付き添わなければいけません。その任務を帯びたある朝、「たー君(息子)をこども園に預けた後は、父さんのところへ直行だ~。今日は忙しいぞ~!」と、布団から起き上がり、隣に寝ている息子を見ると、明らかにぐったりとしています。「もしや!」と思い、熱を測ると、なんと38.5度。

 要介護の家族の用事がある日に限って、子どもが体調を崩す……。これってきっと、我が家だけじゃない「ダブルケアあるある」ではないでしょうか。

ミッションは「健康診断書を入手」

 実はその日は、どうしても父さんを病院に連れていかなければならない事情がありました。空き待ちをしている特別養護老人ホーム(特養)で父さんの順位が上がってきて、次の入所者を決める会議で検討してもらえることになり、そのための資料として健康診断書の提出を求められたのでした。この日を逃したら今度の会議には間に合わなくなり、次回まで持ち越されてしまいます。

 今、お世話になっている老健を出た後は、約1か月、ショートステイを利用することが決まっていますが、その次の行き先は未定です。なので、なんとか今回の会議で父さんの入所を検討してもらい、少しでも早く入れるようにしたいのです。

お義母さんに応援要請

 母さんが元気であれば、父さんとたー君のどちらかの対応をお願いできますが、今は自身が要介護状態なので、それはムリな話。「父」と「息子」を載せた“ダブルケアのてんびん”は、たいていの場合は「息子」の方に傾くのですが、今回は「父」の状況も切羽詰まっています。父さんとたーくんが上がったり下がったり、どちらも選べずパニック状態に陥っていると、「困ったときは、私に相談してね」という、お義母(かあ)さん(私の夫・ヒロさんの母)の声とともに、その優しい顔が脳裏に浮かんできました。

 わらにもすがる思いで電話すると、「たー君のことは任せて」と、すぐに駆けつけてくれました(ああもう、感謝しかありません!)。予定の時間より大幅に遅れてしまいましたが、父さんが寒くないようにと前日から用意していたフリースを持って、老健へダッシュです。

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最終更新:1/14(火) 12:14
読売新聞(ヨミドクター)

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