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少年院の収容者が最少 少子化、非行少年が5年で半減 施設の廃止も相次ぐ

1/14(火) 15:37配信

中国新聞デジタル

 中国地方の少年院の収容者が減り続けている。広島、岡山、鳥取の3県にある4施設の収容人数は2019年末時点で計100人と、ここ30年で最少。ピークだった01年(342人)の約3分の1に減り、6人となった美保学園(米子市)は21年3月末に廃止される。背景には、少子化や非行少年の減少があり、少年の矯正の現場は様変わりしている。

【グラフ】少年院の収容人数の推移

 4施設の収容人数の内訳は、東広島市の広島少年院が41人(定員100人)▽同市の貴船原少女苑13人(同60人)▽岡山市の岡山少年院が40人(同100人)▽美保学園が6人(同41人)。11年連続で全ての施設が定員割れした。

 背景には非行少年の減少がある。広島県警によると窃盗や傷害などの疑いで18年に摘発・補導された少年は1056人で、前年より263人減り、5年前の13年から半減。20歳未満の千人当たりに占める人数も10年の13・6人から減少傾向にあり、18年は3・7人だった。ピークの1999年に県内で428人に上った暴走族も15年6月以降、県内を拠点に活動するグループはゼロになった。

 少年院で教官を務めた経験がある龍谷大法学部の浜井浩一教授(犯罪学)は収容者数の減少について「少子化が主な理由だが、グループを組んで万引やひったくりをするなど集団で非行に走る子どもがいなくなったのも大きい」と分析。スマートフォンの普及などを背景に家にこもる子どもが増えた影響もあるとみる。

 全国でも傾向は同様。19年11月末の全国49施設の収容者は1629人で、ピークだった00年(5044人)の約3分の1だった。施設の老朽化も進む中、法務省は施設の統廃合を進めており、19年は小田原少年院(神奈川県小田原市)を廃止。20年3月には月形学園(北海道月形町)が廃止される。美保学園も21年3月末で業務を停止し、収容者は広島少年院で受け入れる予定だ。

 <クリック>少年院 家庭裁判所の保護処分により送致された少年を収容し、社会に適応できるよう生活、職業指導などの矯正教育をする法務省の施設。分院を含め全国に49カ所ある。収容期間は半年未満から1年程度。2007年の改正少年法施行で、少年院送致の対象年齢が「14歳以上」から「おおむね12歳以上」に引き下げられた。

中国新聞社

最終更新:1/14(火) 15:37
中国新聞デジタル

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