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美濃工業、中、タイ、国内に車向けアルミダイカスト製品の新工場。総投資100億円超、グローバル供給強化

1/14(火) 6:02配信

鉄鋼新聞

 中部地区大手アルミダイカストメーカーの美濃工業(本社・岐阜県中津川市、社長・杉本潤氏)は需要が高まっている自動車向け中型アルミダイカスト製品のグローバル供給能力を増強する。2022年度までに中国、タイに新工場を増設するとともに、美濃工業本社工場を建て替え、中型アルミダイカスト製品専用工場を新設する。さらに、メキシコ現法に中型アルミダイカストマシンを5台増設する。他社に先駆け、供給体制を整えることで、新規案件への対応力を強化。販売シェアアップにつなげる。総投資金額は100億円以上となる見通し。

 同社は、日系自動車部品メーカー向けを中心とする中小型アルミダイカスト製品を生産する地区大手。薄肉・高精度の製品に定評があり、近年、生産数量は増加傾向にある。自動車メーカーのグローバル展開に伴い、1995年にタイ・アマタナコン工業団地内に現地法人、ミノ・タイランドを設立。日系、欧州自動車メーカー向けに、350トンダイカストマシンをメインに、オイルポンプ、カバーベアリング、ステアリング部品を供給する。03年に中国・上海に置いた美諾精密圧鋳(上海)では、エンジン制御系・ECUケースを生産。16年には、メキシコ・コリナス・デ・レオン工業団地にミノ・インダストリー・メキシコを置いた。
 現地法人を含めて同社グループで生産するダイカスト製品は、650トン以下のダイカストマシンで生産する製品が多い。自動車メーカーのEVの開発を積極化させるにつれ、800~1250トンマシンで生産されるDCDCコンバーター(高圧の主電池電圧を、EV用に低圧の直流に変換する装置)や、電池カバー部品など、中型アルミダイカスト製品への需要が高まっている。ユーザーから、新規部品の生産の引き合いが寄せられているが、国内工場、現地法人では既存製品でフル稼働が続いている上に、生産余力が不足していたため、一連の投資を決めた。
 今年6月の竣工予定で、17年に中国・江蘇省南通市に設立した美諾精密汽車零部件(南通)に、建屋3万5千平方メートル(敷地面積6万5千平方メートル)の新工場を建設。24時間体制で量産を開始する。主要設備は1250~1650トンダイカストマシン31基。新工場では、アルミ溶湯を調達、ダイカストマシンに注湯する生産方式を、同社で初めて採用する。
 21年には、タイ・アマタナコン工業団地内のフェイズ8区(既存工場は2区)に、ミノ・タイランド第2工場(敷地3万2千平方メートル、建屋8100平方メートル)を増設。設備概要は稼働当初は1250トンダイカストマシン4基、800トン5基となる予定。
 現在、金型を保管する美濃工業本社工場(1967年竣工)は、耐震問題により休止している。今後、工場建屋を取り壊し、新工場を建設する。竣工後は650~1250トンダイカストマシンを導入し、中型ダイカスト工場として稼働する。新本社工場竣工後は、現在、坂本工場(中津川市)に置いている本社機能を移転させる計画。

最終更新:1/14(火) 6:02
鉄鋼新聞

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