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2019年「飲食業倒産動向」調査 倒産件数は2年ぶりに増加、過去30年間では2番目の多さ

1/14(火) 13:31配信

東京商工リサーチ

 2019年(1-12月)の「飲食業」倒産は799件(前年比7.9%増)で、2年ぶりに前年を上回った。バブル末期の1990年以降の30年間では、2011年の800件に次いで2番目の多さとなった。
 飲食業の内訳は、「食堂,レストラン」が227件(同21.3%増)で、30年間では最多となった。このほか、「持ち帰り飲食サービス業」が24件(同20.0%増)、「喫茶店」が63件(同16.6%増)、「専門料理店」が192件(同9.0%増)と、いずれも増加した。
 負債総額は503億8700万円(同45.9%増)で、2年ぶりに前年を上回った。ただ、負債で1億円未満が725件(構成比90.7%)、資本金でも1千万円未満が713件(同89.2%)と、いずれも約9割を占め、小・零細業者の淘汰が目立つ。
 近年、自治体や金融機関が創業支援を積極的に推進し、資金力の脆弱な業者も増加している。消費者の支出抑制が続く中、特徴のない店舗は集客力にハンディを抱え、さらに人手不足で人件費も上昇しており、小・零細業者の生き残りは難しい時代に入っている。

※本調査は、日本産業分類の「飲食業」(「食堂,レストラン」「専門料理店」「そば・うどん店」「すし店」「酒場,ビヤホール」「バー,キャバレー,ナイトクラブ」「喫茶店」「その他の飲食店」「持ち帰り飲食サービス」「宅配飲食サービス業」)の倒産を集計、分析した。

◇倒産件数799件、過去2番目の多さ
 2019年の「飲食業」倒産は799件(前年740件)で、2年ぶりに前年を上回った。
 「食堂,レストラン」が227件(前年187件)、「専門料理店」が192件(同176件)、「酒場,ビヤホール」が137件(同131件)、「喫茶店」が63件(同54件)など、各業態で増加した。1990年以降の30年間では、2011年の800件に次ぎ、過去2番目の多さとなった。
 また、負債総額は503億8,700万円(前年345億3,000万円)で、負債10億円以上が5件(前年比25.0%増、前年4件)と増加。また、同5億円以上10億円未満は10件(同400.0%増、同2件)と前年の5倍に増え、負債は2年ぶりに前年を上回った。
 ただ、同1億円未満が725件(前年676件)と9割(構成比90.7%)を占め、この30年間では、1999年(464億5900万円)に次ぐ、11番目の低水準にとどまった。
 主な倒産事例では、焼き鳥店などを経営していた(株)ひびき(埼玉、民事再生法、負債77億900万円)は税金滞納を解消するために架空売上で金融機関から資金を調達していた。その後も粉飾決算を繰り返していたが、主力店舗の閉鎖で売上減をカバーできず、法的手続による再建を選択した。

◇業種別 「食堂,レストラン」は過去30年間で最多
 飲食業を細かく分類した業種小分類では、最多が「食堂,レストラン」の227件(前年比21.3%増、構成比28.4%)だった。次いで、日本料理店・中華料理店などを含む「専門料理店」が192件(同9.0%増、同24.0%)、居酒屋などの「酒場,ビヤホール」が137件(同4.5%増、同17.1%)、「バー,キャバレー,ナイトクラブ」と「喫茶店」が各63件。
 件数が最多だった「食堂,レストラン」は、2014年の204件を上回り、1990年以降の30年間では最多記録を更新した。また、「酒場,ビヤホール」は2012年(141件)に次ぐ2番目、「専門料理店」は2011年(197件)に次ぐ4番目、「喫茶店」は2007年(64件)に次ぐ5番目、宅配飲食サービス業」(31件)は2016年(39件)に次ぐ6番目の多さとなった。

◇原因別 「販売不振」が8割以上
 原因別では、販売不振が667件(前年比10.0%増)で最も多かった。以下、事業上の失敗38件(同5.0%減)、既往のシワ寄せ(赤字累積)28件(同28.2%減)の順。
 労働集約型の飲食業では、慢性的な人手不足に加え、同業者との競合で業績不振から抜け出せないケースが多い。また、近年は創業支援による「起業」ブームも背景にあるが、甘い事業計画のままの創業も目立ち、後継者難の老舗と併せて業歴の浅い企業の倒産も少なくない。

◇形態別 破産が746件で9割以上を占める
 形態では、最多は「破産」の746件(前年比8.7%増)で、構成比は9割以上(93.3%)を占めた。次いで、「民事再生法」が34件(同21.4%増)、「特別清算」が10件(同25.0%増)の順。
 飲食業は小・零細規模の業者も多く、先行きの厳しさから事業継続を断念するケースが多い。

◇負債額別 1億円未満が9割
 負債額別では、1億円未満が725件(前年比7.2%増)だった。内訳は、1千万円以上5千万円未満が658件(前年比9.8%増)、5千万円以上1億円未満67件(同12.9%減)。
 このほか、1億円以上5億円未満59件(同1.7%増)、5億円以上10億円未満10件(同400.0%増)、10億円以上5件(同25.0%増)と増加した。
 小規模企業を中心にしているが、一方では多店舗展開で失敗する倒産も出ている。

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最終更新:1/14(火) 13:31
東京商工リサーチ

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