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子どものいない夫婦が遺言書を書いておかなければならないワケ

1/14(火) 19:30配信

ファイナンシャルフィールド

遺言書は相続対策の中でも比較的手軽に行える対策の一つです。遺言書があれば万全というわけではありませんが、遺言書があれば回避できたであろう「争族」も少なくありません。

その中でも特に今回は「子どもがいないご夫婦」の相続対策としての「遺言書」についてお伝えしたいと思います。

子どもがいない夫婦ならではの懸念事項

もめない相続を実現するための「相続対策」を考える場合には「法定相続人が誰か」を把握することが非常に重要です。子どもがいないご夫婦の場合でどちらか一方が亡くなられたときには、どなたが法定相続人になるのでしょうか。

子どもがいれば、法定相続人の第一順位になり、法定相続人は配偶者と子になります。子どもがいない場合、第二順位であるご両親。すでにご両親も亡くなられている場合は、第三順位である兄弟姉妹が法定相続人になります。

下のような家族でご主人が亡くなられた場合、配偶者である奥さまの法定相続分は4分の3、被相続人の兄は4分の1です。

被相続人が遺言書を書かずに相続が発生した場合、法定相続人となった人は全員で遺産分割協議を行うことになります(相続放棄を家庭裁判所に申述する場合を除く)。

このケース場合、自宅の不動産と現預金を合わせた遺産総額は5000万円ですので、配偶者の法定相続分は4分の3の3750万円、兄は4分の1の1250万円です。

兄が法定相続分を主張した場合、配偶者は不動産を売却するか借入れるかして資金を工面するか、不動産を兄と共有で相続するか、などの選択肢がありますが、いずれにしても配偶者にとっては苦しい選択となるでしょう。

さらに、もし被相続人の兄が亡くなられていた場合には、配偶者は兄の子である2人のおいと3人で遺産分割協議を行う必要があります。おいも法定相続分があると知れば「もらえるものはほしい」と考える可能性は否定できません。

子どもがいない夫婦で「自分にもしものことがあった時には財産は全て妻に渡したい」と思っている方は多いと思います。むしろ、自分が死んだときには全ての財産が奥さまに相続されて当然と考えている方は少なくありません。

また、兄弟姉妹に法定相続分があるということを知らない方も少なくないのです。このケースのように、もし、お亡くなりになられたご主人(被相続人)の資産のほとんどが自宅の土地建物だった場合、トラブルになるリスクがあります。奥さまが兄弟やその奥さまとあまり仲が良くないような場合はなおさらです。

そうでなかったとしても、配偶者も「被相続人が亡くなった後はすべて自分が相続する」と思い込んでいたとすれば、相続発生後に他に相続権がある人がいると知ったときの影響は大きいでしょう。

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最終更新:1/14(火) 19:30
ファイナンシャルフィールド

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