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IPネットワークで高速共有ストレージを実現する「NVMe over TCP」

1/15(水) 10:00配信

TechTargetジャパン

 NVMeはフラッシュストレージに超高速アクセスをもたらす。NVMe over FabricはNVMeを拡張し、データセンターでの幅広い展開を可能にする。

 NVMe over Fabricは開発の初期段階にあるが、PCI Express(PCIe)、RDMA(イーサネットを使用)、ファイバーチャネルを介してNVMeストレージに接続できる。

 そして2018年後半、新たなトランスポートが認可された。それが「NVMe over TCP」だ。これにより、標準IPネットワークでNVMeに接続できるようになる。ストレージのボトルネックに直面する多くのデータドリブンビジネスにとって、これは非常に魅力的だ。

 NVMe over TCPを利用すれば、ネットワークアーキテクチャを根本から変えることなくスケーラブルなストレージをプロビジョニングできる。レイテンシも従来のDAS(直接接続型ストレージ)とほぼ変わらない。

NVMeのメリット

 NVMeは当初、堅牢(けんろう)なフラッシュストレージへの低レイテンシかつ広帯域のアクセスを実現するために策定された。この仕様はSASやSATAなどのレガシープロトコルを上回る重要なメリットを幾つか備える。

 最も注目すべきは、CPUとフラッシュドライブとの間に複数のチャネルが用意される点だ。SATAやSASの心臓部とも言えるSCSIに起因するボトルネックを改善する極めて大きな進歩となる。

 NVMeプロトコルのバージョン1.0は2008年に策定された。HDDベースの低速で故障しがちな機械的ドライブの代わりに、フラッシュベースのストレージが導入され始めたのがこの頃だ。当時のフラッシュストレージの大半はSATAまたはSASでコンピュータに接続されていた。ストレージ業界は、この接続形態がフラッシュの価値を低下させることにすぐに気付いた。

 この状況を改善するためにNVMeが策定された。それまでのプロトコルを上回る最大のメリットは、NVMeがPCIeバスに接続されることだ。PCIeはグラフィックスカードやフラッシュストレージなどのコンポーネントとCPUとの間に高速かつ広帯域の接続を提供する。アーキテクチャレベルでは、データ転送用に複数のI/Oレーンを用意し、洗練されたキュー登録システムでI/O要求の負荷が集中する期間のパフォーマンス低下を緩和する。

 昔ながらのシリアル接続とは異なり、PCIeプロトコルはネットワークのように機能する。コンポーネント間でパケットをルーティングし、洗練されたトラフィック管理を行う。また、PCIeはバスを共有するためコンポーネント間の直接通信が可能であり、ドライブ間コピーのレイテンシを低減する。

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最終更新:1/15(水) 10:00
TechTargetジャパン

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