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遺族らが祈り 再発防止誓う 「安心安全なバスの運行をできる仕組みを」 軽井沢のバス事故から4年 

1/15(水) 20:20配信

NBS長野放送

長野放送

 大学生など15人が死亡した長野県軽井沢町のバス事故からきょう15日で4年がたちました。現場には、遺族ら多くの関係者が訪れ、犠牲者の冥福を祈ると共に改めて再発防止を誓いました。

 軽井沢町の事故現場に建てられた犠牲者の慰霊碑。白い雪が積もっていました。
事故から4年を迎えたきょう、一部の遺族らが現場を訪れ、花を手向けました。大谷慶彦さんは、事故で息子の陸人さん(当時、東京農工大1年)を亡くしました。

息子・陸人さんを亡くした大谷慶彦さん:
「これは、陸人が着ていたコートです。4年前の時で息子・陸人の人生が終わり、記憶がそこで終わっていることをここに来るたび思い出してしまう」

 事故が起きたのは2016年。未明に、スキーツアーのバスが道路脇に転落し、乗客の大学生13人と乗員2人の合わせて15人が死亡し、26人がけがをしました。

 遺族会の代表を務める田原義則さんも、きょう、献花に訪れました。田原さんは、当時、首都大学東京2年だった次男・寛さんを失いました。

遺族会代表・田原義則さん:
「(事故)直後にも来たが、その時の悲しさ、悔しさ、残念さは、4年たっているがまったく変わらない。これは一生続いていくと思っている」

 京都府舞鶴市。寛さんが眠る墓があります。命日を前にした今月11日、田原さんは、妻の由起子さんと墓参りに訪れ、寛さんの好物だったイチゴを供えました。

田原義則さんの妻・由起子さん:
「(寛さんが)3月生まれで、誕生日はイチゴいっぱいのケーキを作ったり買ってきてお祝いすることが多かったので」

遺族会代表・田原義則さん:
「4年間でいろんなことが進んだ。かなりの対策をしてもらって進んだと。寛の遺志を引き継いで、背中を押してくれたと語りかけながら(手を合わせた)」

 4年前の葬儀の時、寛さんに誓った「再発防止と原因究明」。国は、遺族らの声に応え、罰則の強化や抜き打ちの監査など再発防止策を進めました。

一方の原因究明は…。

遺族会代表・田原義則さん:
「子どもを奪った事故の原因がどこにあったのかという刑事案件が、まだ捜査が終わっていない」

 長野県警は、2017年、バス運行会社の社長や元運行管理者が適切な指導・監督を怠ったとして、業務上過失運転致死傷の疑いで書類送検しましたが、その判断はまだ出ていません。

遺族会代表・田原義則さん:
「そこ(原因)が分からず4年たっているというのは、親、遺族としてはすごくつらい。刑事の案件がもし裁判になれば、なぜあんなことになったのか洗いざらい正直に言っていただいて、今後、(事故を)防ぐにはどうしたらいいかという対策につながると思うので、正直に言ってほしい」

 一方、バス運行会社に損害賠償を求めている長野地裁での民事訴訟では、会社側は賠償責任を認め、現在は紛争解決をはかる調停手続きに入っています。

 事故の前、「将来、社会福祉士になりたい」という夢を語っていたという寛さん。その死を無駄にしないために…。

遺族会代表・田原義則さん:
「あの事故をきっかけに安全安心なバスの運行をできる仕組みを100パーセントできるようになってほしい」

一方、バス運行会社の高橋美作社長らは、きょう午前5時ごろ、現場を訪れて献花し、改めて謝罪しました。

イーエスピー・高橋美作社長:
「関係する全ての皆さま方には、改めまして心よりおわび申し上げます。本当に申し訳ありませんでした」

 民事訴訟については、「真摯に対応していく」と話しましたが、刑事責任については…。

イーエスピー・高橋美作社長:
「捜査に関わることはコメントを差し控える」

 事故で亡くなった当時、法政大学3年の西原季輝さんの母親もコメントを出しました。

西原季輝さんの母コメント:
「まだ悪い夢を見ているような気持ちで日々を過ごしています。このような凄惨な事故が起きて大切な命が失われることが二度とないように心から願っています。また、長野地検が加害者を一日も早く起訴し、次男に良い報告がしたいです」

 事故から4年。再発防止と原因究明を願う遺族の活動は続いています。

長野放送

最終更新:1/15(水) 20:32
NBS長野放送

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