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赤字に苦しんできたダイエーに“復活”の兆し 流通帝国の崩壊から黒字化までの道のりをたどる

1/15(水) 6:15配信

ITmedia ビジネスオンライン

 再建途上のダイエーが復活へと向かっている。2019年度第3四半期決算(19年4~12月)では、営業損失が19億円の赤字だった。しかし、前年同期の赤字は44億円だったので、大幅に赤字額が圧縮された。営業収益は2222億円で、5.1%伸びている。かつて3兆円を超えた年商と比較すれば寂しいが、着実に改革が進んでいる。

【画像】ダイエーの変化を感じさせる焼きたてパン

 18年度はトータルで40億円の赤字だったが、前年度における52億円の赤字より改善している。第4四半期単独に限ると5億円の黒字化に成功しており、明るい兆しが出ている。通年での黒字化も近いだろう。

 ダイエーを子会社にしているイオングループでは、ダイエーを大型の総合スーパー(GMS)事業から撤退させて、地域に密着したスーパーマーケットとしての再生を目指しているが、ようやく成果を出しつつある。地域も、首都圏と関西に絞り込み、洗練された都市型のローカルスーパーを目指している。店舗数は18年9月末現在で176店だ。

 近年、ダイエーは「ディーズベーカリー」のブランド名で焼き立てパンを展開。イートインスペースを設け、スマートフォンの充電が無料でできるようにするなど、売り場の改革を推進。特に「食」を充実させて、食品スーパーとしての生き残りに懸命だ。

 「ダイエー」や「グルメシティ」から「イオンフードスタイル」へとブランド名をリニューアルしている店が増えている。イオンの冠が付いていて、運営がダイエーとなっている。

成長していないスーパー市場

 日本チェーンストア協会の資料によれば、スーパーの市場規模は1989年度の約13兆円から30年間横這いで成長していない。2018年度も約13兆円である。

 その背景には、急成長したコンビニがある。また、近年はドラッグストアが食品を強化して、スーパーの強力な競合として台頭してきた。衣料品はファストファッション専門店やアウトレットモール、家電は家電量販店、家庭用雑貨はホームセンターや100円ショップへと、それぞれ専門店に顧客が流れた。

 GMSはダイエーに限らず、どのチェーンも苦戦している。当のイオンも19年度第3四半期決算は181億円の赤字となっており、総合金融の422億円の黒字やディベロッパーの406億円の黒字などで、営業利益を補っている状況だ。イオンやイオンスタイルなどはあれだけの広い立派な売り場を持ちながら、採算が取れておらず、カード事業やイオンモールに入っている店舗の家賃収入でもうけているのだ。

 しかし、そうした中でも「業務スーパー」「オーケー」「成城石井」「ヤオコー」のように、独自路線を歩み堅調に売り上げを伸ばしているチェーンがあり、やり方次第ではまだまだ成長が可能だ。

 では、ダイエーのこれまでの偉大な足跡とその崩壊から、再生への道筋を振り返ってみよう。

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最終更新:1/15(水) 6:15
ITmedia ビジネスオンライン

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