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300mm工場も取得、広範製品群で車載中心に拡大へ

1/15(水) 18:31配信

EE Times Japan

 省エネ化/低炭素社会のキーデバイスとして、近年注目を集めるパワー半導体。次世代素材の開発など競争が激化する中、主要メーカーはいかに戦っていくのか。今回は、企業/事業買収を積極的に進め急速に規模を拡大してきたOn Semiconductor(オン・セミコンダクター/以下、オンセミ)のパワー・ソリューションズ・グループ(PSG)ジャパンサイトマネジャー、夏目正氏に話を聞いた。

オン・セミコンダクターの車載向けパワー半導体製品(クリックで拡大)出典:オン・セミコンダクター

2025年には10倍の市場規模、クルマの電動化でリーダーシップ発揮

――オン・セミコンダクターのパワー半導体事業の立ち位置について説明してください。

夏目氏 オンセミでは、製品グループとしてパワーソリューショングループ(PSG)のほか、アナログソリューショングループ、インテリジェントセンシンググループの計3つに分かれている。全体の売上高は約59億米ドル(2018年実績)で、その約半数をPSGが占めている。2019年第3四半期の売上比率はPSGが49.8%となった。オートモーティブ、インダストリアル、コミュニケーション、コンピュータ、コンシューマーの5つのセクターで展開しているが、売り上げ比率ではオートモーティブが32%、インダストリアルが25%と2つで半分以上を占めている。現在は特にこの2セクターで拡大するアプリケーションに向けた投資を強化しており、この比率は今後もさらに上昇する見込みだ。PSGに限ってもほぼ同じ比率でオートモーティブが40%程度、インダストリアルは25%程度といった形だ。

――ここまでの振り返り(取材当時2019年12月)と2020年の見通しについて。

夏目氏 2019年はご存じの通り、米中貿易摩擦や前年からの在庫調整などによって半導体市場が低迷した。オンセミは、市場全体と比較すれば影響が少ないエリアにいるといえるが、インダストリアル系の見通しの不透明さによる受注トレンドの低下など、影響を避けては通ることはできなかった。前年同期比では2019年第1四半期の売上高は1%増、同第2四半期は7%減に収まっていたが、同第3四半期は約10%減の13億8180万米ドルという調整局面となった。ただ、同第4四半期についても保守的な見方はしているものの、エリアによっては受注が増えつつあり、徐々に明るい話題が出てきたところだ。2020年第1四半期に向け市況がプラスのイメージに反転しつつあり、2020年通期見通しは次回発表の際にアップデートができるだろう。

 市場を取り巻く政局的な波はあるものの、クルマの電動化/自動化や5G(第5世代移動通信)など、新たなアプリケーション展開のメガトレンドは長期的に見れば間違いない。また、パワーデバイスについては、二酸化炭素(CO2)削減など世界が抱える課題解決のためには必ず進まなければならない道もある。本格化のタイミングについては明確に予測できないところがあり、2020年度の計画についても保守的な見通しを立てていた。しかし、それがさまざまな面でクリアになってきており、また、キャパシティーの準備を明確にしなければ産業界全体が切り替えられないという課題もある。現在は、各半導体メーカーが2019年を通してその強化の具体的なタイムスケジュールをオープンにできつつあるという状況だろう。

――重点市場に向けたパワー半導体の戦略について教えてください。

夏目氏 オンセミは先述した2つのセクターでの投資を強化している。パワー半導体に関しては、現在クルマ1台当たり40~50米ドル程度のところ、2025年には450~500米ドル程度とおよそ10倍の市場規模となる見込みであり、特にオートモーティブ分野が主力事業としている。今後、電動化/自動化が進むことでモーターアシスト、インバーター、DC-DCコンバーターなどの搭載が増加する。われわれは電源ICやインテリジェントパワーモジュール、IGBT、パワーMOSFETなど幅広い製品を用意していると同時にSiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)製品の拡大も進めており、広域な製品群によって、顧客のあらゆる要求に対応していく。

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最終更新:1/15(水) 18:31
EE Times Japan

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