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自治体の氷河期世代採用に広がり 渋川市が群馬県内初 月末から募集 7月から3職種で若干名

1/15(水) 6:02配信

上毛新聞

 バブル崩壊の影響で就職難だった30代半ばから40代半ばまでの「就職氷河期世代」を正規職員として雇用する動きが全国の自治体で広がっている。希望する職に就けずに不安定な身分で働いている人が多く、支援の必要性が指摘されていることが背景にある。国は2020年度からの3年間で集中的に支援に取り組むことを決定。群馬県内では渋川市が14日、19年度中に採用試験を開始し、20年7月に正規職員として若干名を採用する方針を打ち出した。

◎中堅の補強も狙いに

 同市は同日の会見で採用計画を発表した。県内の自治体で氷河期世代に特化した採用を表明するのは同市が初めて。募集するのは、一般事務(高卒以上)と土木技師(土木学科などを卒業し専門知識を有する人)、建築技師(1級または2級建築士免許取得者)の3職種。一般事務と土木技師は20年度中に37~46歳になる人、建築技師は37~50歳になる人が対象で、市外在住者も応募できる。

 募集期間は31日~2月21日。1次試験を3月中旬に実施し、通過者を対象に4~5月に1、2回の面接試験を行う。5月下旬に合格者を発表し、7月1日の入庁を予定する。

 市人事課によると、職員の年齢構成は氷河期世代に当たる35~44歳が他の年齢層に比べ、落ち込んでいる。職場の中堅となる世代で、人員補強の狙いもある。定期採用とは別に、今回から4年程度続ける計画だ。高木勉市長は「能力のある人を迎え、職員のレベルアップを図るとともに、市民サービス向上につなげたい」とする。

 氷河期世代を巡り、政府は正社員を希望しながら非正規で働く人や引きこもり状況にある人など全国の計100万人対象に、集中的に支援することを表明。公務員採用を積極的に打ち出すことで民間への波及効果も見込み、3年間で正規雇用者30万人増を目指している。昨年末には交付金事業の新設などを盛り込んだ支援の行動計画も策定した。

 氷河期世代に特化した採用は、これまでに厚生労働省や内閣府のほか、兵庫県、同県宝塚市、千葉県鎌ケ谷市などに広がっている。宝塚市では昨年夏、3人を採用する予定で募集したところ約600倍となる1800人超が申し込み、反響を呼んだ。

 政府は採用に積極的な企業への助成金拡充なども計画している。

《就職氷河期世代》

 就職難だった1990年代半ばごろから約10年間の「就職氷河期」に大学などを卒業し、非正規雇用で働かざるを得ない人が続出した現在の30代半ばから40代半ばごろの世代とされる。バブル経済崩壊後の景気後退で企業が新卒採用を抑制したのが要因。その後の景気回復で正社員となったケースもあるが、非正規雇用の期間が長く、十分な能力を身に付ける機会がなかったため、安定した職業に就けていない場合も多い。自信を失い、引きこもりなどになった人もいる。

最終更新:1/15(水) 6:02
上毛新聞

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