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NEDOなど、白金-コバルト合金水素極触媒を開発。固体燃料電池の劣化を大幅抑制、電解質膜の耐久性4倍以上

1/15(水) 6:03配信

鉄鋼新聞

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は14日、山梨大学、田中貴金属工業と共同で、固体高分子形燃料電池の劣化を大幅に抑制する白金―コバルト合金水素極触媒を世界で初めて開発したと発表した。水素極における電解質膜劣化の原因となる過酸化水素の発生を半分以下に抑制でき、従来の白金水素極触媒を用いた場合に比べ電解質膜の耐久性を4倍以上に高めることができる。燃料電池車や定置用燃料電池の耐久性を飛躍的に向上できる技術として期待されている。今後は自動車会社などと連携し、同触媒を用いた燃料電池を試験し、高性能・高耐久化に向けた研究開発を進める。

 山梨大学が、白金―コバルト合金ナノ粒子の表面構造を制御して耐酸性を高めた白金スキン/白金―コバルト合金触媒を試作し、市販の白金/高表面積カーボンブラック担体触媒(Pt/CB触媒)に比べ過酸化水素発生速度の抑制効果が非常に大きいことを発見した。同試作触媒の白金使用量当たりの水素酸化活性がPt/CB触媒より高いことも確認した。また、試作触媒での過酸化水素発生速度抑制効果を基に、田中貴金属工業で白金―コバルト合金ナノ粒子/炭素触媒の量合成を可能とし、試作触媒と同様に過酸化水素の発生速度が従来の半分以下に抑えられることを確認した。
 同研究グループが行った試験では、従来の触媒は160時間で燃料電池の電圧が0・8ボルト程度に急激に低下するとともに、電解質膜の水素透過速度が使用開始時の100倍以上に増加したが、今回開発した触媒は600時間後でも0・9ボルト程度と高い電圧を長時間維持するとともに、水素透過速度が初期の1・5倍の増加に抑えられた。また、約720時間後には電圧が0・85ボルト以下に低下したが、その電圧に達するまでの時間が従来品の4倍以上に向上することを確認した。 
 今後はさまざまな先端的解析法と計算科学によって作用機構を多角的に解明し、さらに高性能な触媒設計指針の確立を目指す。

最終更新:1/15(水) 6:03
鉄鋼新聞

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