ここから本文です

矯正、インプラント、歯周病、入れ歯……新設される専門医制度で「いい歯科医」に出会えるか?

1/15(水) 12:12配信

読売新聞(ヨミドクター)

渡辺勝敏 渡辺専門委員の「しあわせの歯科医療」

 みなさんはどのように歯科医院を選んでいますか? 「自宅や勤務先の近くにある」「口コミがいい」「最新の技術や設備」……といったところでしょうか。

 歯科の学会などが作った「日本歯科専門医機構」という団体が今年3月から、新たに分野ごとに専門医を認証し、公表していく予定です。歯科では主なものだけでも40以上の学会があり、多くが専門医制度を持っています。専門医制度は、元々、歯科医の研さんの動機付けなどが主な目的でした。ところが、今度の専門医は認定の目的からして、これまでと意味が違います。

 「標準的な診療を行うことができる歯科医を専門分野ごとに認定し、国民が受診先を選ぶ時の指標にしていただけるように考えています」と同機構理事長の住友雅人さん(日本歯科医学会連合理事長)は言います。新しい専門医、国民にとって頼りになる仕組みになるのでしょうか。

歯科に専門医があると知っているのは34%

 身近な歯科医院は、一般歯科ということで、虫歯や歯周病はもちろん、入れ歯、インプラント、さらには矯正までやるところもあります。ひとつの分野に特化しているわけではないので、歯科の「専門医」と言われてもピンとこない方も多いことでしょう。

 歯の根の治療、つまり虫歯が進んで神経を抜く治療などを専門にする日本歯内療法学会が昨年、1年以内に歯科を受診した20歳から69歳の1030人を対象に意識調査をしたところ、「歯科に専門医があることを知っている」と回答したのは34%でした。知っている人は知っている、という感じですね。

 近所の歯科医に通っていて、それで問題がなければいいのですが、定期受診しているのに歯周病が悪化した、入れ歯が合わない、歯茎から膿(うみ)が出てきた、インプラントを考えたい、子供が「不正咬合(こうごう)」を指摘された……といった状況に直面すると、やはり、その道の専門家に相談したいと思います。

 医師の場合もそうですが、「専門医」という資格を学会単位で設けてきました。ただ、学会の数が多い。歯科の学会も、インプラントや矯正、歯周病、顎(がく)関節症と名称から内容がわかるものから、保存、補綴(ほてつ)、接着、顎咬合など名前を見ただけでは何をやっているのかわからないものまで様々です。

 住友さんは「歯科系学会の中核である日本歯科医学会に加盟する団体だけで43あって、うち37学会が専門医制度を設けています。それ以外の学会となると把握できないほどです。それぞれに専門医認定のレベルがまちまちで、専門医資格の有無と技術が必ずしも一致しません。似たような分野の専門医が併存しているという問題もあります」と歯科専門医の現状を説明しています。

1/5ページ

最終更新:1/16(木) 10:04
読売新聞(ヨミドクター)

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ