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早慶合格だなんて許せない? 私大のAO・推薦枠増加にモヤっとする人たち

1/15(水) 17:51配信

アーバン ライフ メトロ

推薦 + AO = 合格者の4割以上

 1月のセンター試験を皮切りに本格化する大学入試ですが、AO入試(学力だけでなく、受験者の個性などを総合的に評価する入試)や指定校推薦などで年明け前に合格切符を手にする学生も年々増えています。

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 その一方、私立大学を中心に一般入試組との学力差がささやかれていますが、問題点はあるのでしょうか。

 AO入試は慶応大学藤沢湘南キャンパス(藤沢市)の開校を受け、1990(平成2)年度の入学者向けに初めて実施されました。他大学も追随し、年を追うごとに合格者の割合が増加しています。

 文部科学省がAO入試に関わる調査を開始した2000(平成12)年度の大学入試では、推薦入試での合格者は31.7%、AO入試による入学者は1.4%でした。しかし、2017年度の大学入試では推薦入試が35.2%、AO入試での入学者は9.1%になりました。こうした制度を利用して、全体の4割以上が大学に入学しているのです。

 私立大のみのデータでは推薦入試での入学者は40.5%、AO入試は10.7%になっています。つまり、私立大学については入学者のふたりにひとりが推薦またはAO入試を利用していることになります。

 しかし、文部科学省が行ったセミナー「大学入学者選抜改革の動向」の資料によると、定員割れしている私立大学ほど推薦とAO入試の実施率が高く、早期に確実に入学者を囲い込みたい思惑が見えてきます。

 それでは、人気実力とも群を抜く私立大学の双璧、慶応義塾大学と早稲田大学の入試は一般入試者が多いのでしょうか。

独自路線を行く慶応

 前述のとおり、私立大学のツートップである慶応義塾大学はAO入試を日本で初めて実施した大学です。AO入試の名称を浸透させた慶大ですが、現在、一部の学部で「FIT入試」と名前を変えて実施しています。「慶応で学びたい」という情熱を持ち合わせている学生と、「この学生を教えたい」と考える教員をめぐり合わせる入試制度です。

 法学部法律学科で行われている入試を一例にすると、FIT入試A方式の2次選考では教員の講義を受けてからの小論文やグループディスカッションなど、ハードな試験内容となっています。

 2016年度からは全国を7つのブロックに分け、各ブロック最大10人の合格者を選ぶB方式の2次選考では、設問に対する400文字程度の小論文の問題ふたつと10分程度の個別面接が行われます。

 このFIT入試による法学部法学科の合格者は97人。推薦入試による合格者は94人になり、これらの制度での合格者は191人に上ります。

 しかし同じFIT入試でも、A方式の合格率は約14.6%に対し、B方式では約35.2%と2倍以上の開きがあるのです。このように、同じ学部学科でも入試制度によって合格率が大きく変動しています。

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最終更新:1/17(金) 12:32
アーバン ライフ メトロ

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