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豚コレラ、どこから感染? 神経とがらす大臣 「想定外」の沖縄 いまだ経路不明 

1/15(水) 16:10配信

沖縄タイムス

 【東京】豚コレラ(CSF)が沖縄県内で確認されてから15日で1週間となるが依然、感染経路は分かっていない。農林水産省は、本土の中部地方を中心に構築していた広域的な防疫帯「ワクチンベルト」を大きく越え、海を隔てた沖縄で発生する想定外の事態に「どこで出てもおかしくない」と全国への拡大を懸念。アジアではCSFとは別のアフリカ豚コレラ(ASF)も広がっており、危機感を強めている。

 江藤拓農相はCSF確認当日の8日に沖縄入り。農相が確認当日に現地入りするのは異例だ。防疫対策本部も、陽性判明の有無にかかわらず、すでに4回開催。3連休初日の11日にも会合を持った。

 農水省は当初、野生イノシシによるCSFの感染対策として中部地方を中心にワクチンを散布し、「ワクチンベルト」で封じ込める狙いだったが、その後も関東などに拡大していた。

 沖縄は陸続きの本土のようにイノシシが移動することも考えられず感染経路は依然、不明だ。

 江藤氏は「今までとはかなり違う。感染経路(はどこなのか)も含めて、高い緊張感で対応しなければならない」と、対策の根幹が揺らぐ事態に危機感を隠さない。人が媒介することも考えられ、「現場での報道が過熱している。報道魂を理解しないわけではないが、大変けしからん」と神経をとがらせる。

 国の懸念は、アフリカ豚コレラが韓国などアジアでも広がりをみせていることにもある。ASFはCSFより致死率が高いとされ、有効なワクチンも開発されていない。

 県が2019年9月に開いた対策会議で、海外からの旅客が持ち込んだソーセージなどからASFのウイルスが確認された例が全国で70あり、そのうち10が沖縄と報告された。 

 今夏には東京五輪が開催される。沖縄は3月に那覇空港第2滑走路の運用が始まり、多くの外国人客が日本を訪れることになる。

 農水省は改めて飼養衛生管理基準や、水際対策の徹底を呼び掛けている。県内で今月8日に確認された最初のCSFの事例では、12月に豚の変死が確認されていたにもかかわらず、農家が報告していなかった。

 政府関係者は「アフリカ豚コレラはもうすぐそこまできている。県や農家の危機意識が必要だ」と語気を強める。

最終更新:1/15(水) 16:10
沖縄タイムス

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