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トランプ氏との貿易戦争、対応に自信深める習主席-第1段階合意で

1/15(水) 12:03配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米国と第1段階の貿易合意に15日署名し、約2年に及ぶ貿易戦争を少なくとも一時休戦させる中国の習近平国家主席は自信を深めつつある。

中国共産党の統治に対する脅威や「100年見られなかった大変局」について昨年警鐘を鳴らした習主席は、年初に一転して「並外れた中国の雄姿と力量」をたたえた。党指導部に対しては先週、「非常に厳しく複雑な内外情勢、さまざまなリスクや挑戦に直面する中、われわれはしっかりと前進できている」と評価した。

問題や課題が残るにもかかわらず、習主席がこうした前向きな見方を強調する背景にはワシントンで署名する第1段階合意がある。中国指導部はなお景気減速や債務の急増、香港や台湾での新たな課題に見舞われているが、今回の合意でトランプ米大統領が好む外交的駆け引きに対処できるという少なくとも幾分の確実性がもたらされた。

中国の国連代表部で経済交渉官を務めた経歴を持ち、プライベートエクイティー(PE)ファンドの浩然資本を創業した劉揚声氏は、「中国指導部は言い争いや宣伝に無駄なエネルギーを使うのではなく、合意に至ったことに大いに満足している」と指摘。「トランプ氏の行動パターンをほぼ承知しており、どのように対応するかでこれまでになく自信を深めている」と話す。

小さな勝利

第1段階の米中合意はトランプ氏による圧力戦術に対し、中国側が報復を慎重に調整し、大統領自身への直接的な非難は避けることで乗り切れるとの自信を与えることになった。

弾劾訴追された史上3人目の米大統領になったトランプ氏は再選に向け難しい選挙戦に入る一方、毛沢東にかつて使われていた「人民の領袖」との呼称を共産党中央政治局が先月使用した習主席の国内での立場は盤石のようだ。

米中両国が長期に及ぶ戦略的闘争に向かっているとのコンセンサスが北京とワシントンで広がっているだけに、中国側にとっては最近の緊張緩和は歓迎すべき材料だ。中国当局は小さな勝利を祝いつつ、長期戦にも備えている。

原題:Xi Strikes Optimistic Tone After Riding Out Trade War With Trump(抜粋)

(c)2020 Bloomberg L.P.

Bloomberg News

最終更新:1/15(水) 12:03
Bloomberg

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