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キャバリアーズにNBA優勝をもたらしたタロン・ルーが当時を語る「ロッカールームの雰囲気は最悪だった」

1/16(木) 9:30配信

バスケット・カウント

ファイナル第7戦のハーフタイムにレブロンを叱責

写真=Getty Images


キャバリアーズの元ヘッドコーチ、タロン・ルーが解雇後初めてインタビューに応じた。ルーは2019年11月、開幕から6連敗後にキャブズから解雇され、現在はクリッパーズで師匠のドック・リバースのアシスタントコーチを務めている。

それでも、今でも彼のイメージは「キャバリアーズのヘッドコーチ」だろう。2016年1月にデイビッド・ブラットの解任を受けてアシスタントコーチからヘッドコーチに昇格。このオファーの電話を受けた時の心境を、ルーは「怖かった」と打ち明ける。「やりたくなかったんだ。ロッカールームの雰囲気は最悪だった。チームはバラバラで、タフな仕事になることは分かっていたからね」

戦力は充実していたが、個性派集団を再びチームとして束ねるのは簡単ではない。当時まだヘッドコーチ経験のなかったルーは、気が進まないまま師匠のリバースとジェリー・ウエストに相談したが、2人とも引き受けるべきだとアドバイスした。断ろるつもりだとウエストに伝えると「気でも狂ったのか?」と返されたそうだ。

結果的にルーは球団史上初となるNBA優勝をキャバリアーズにもたらすのだが、ウォリアーズの強さが目立ちすぎたために正当な評価を得られたとは言い難い。「レブロンがいればヘッドコーチが誰でも勝てる」と見られることも多かった。

しかし、タレントは揃っていても空中分解するチームはいくらでもある。ルーはレブロンと話し合い、自分のビジョンやチームの立て直しに必要なことを伝え、全面的な協力を取り付けた。ただ持ち上げるだけでなく、戦える身体作りを命じ、チームへの影響力も弱めた。その上でカイリー・アービングとケビン・ラブに、自分のことばかり考えるのではなくコート上ではレブロンに従うよう伝えたのだが、ルーが先にレブロンを説得できていなければ、彼らは納得しなかっただろう。



こうしてビッグ3を一つのチームにまとめたことで、キャブズはウォリアーズに対抗できるチームになった。2016年のファイナルでは1勝3敗からの逆転優勝を果たしている。ルーにとって一番印象に残っているのも、このファイナルの第6戦と第7戦のロッカールームでの出来事だ。

第6戦の試合前、レブロンは仲間に向かって「今夜の試合をお前たちの力で勝たせてくれ。そうしたら第7戦は俺がなんとかする」と檄を飛ばし、奮起したチームは見事に勝利を収めた。ところが第7戦のレブロンはその言葉を忘れていたようで、ハーフタイムにルーはレブロンに詰め寄り、「ドレイモンド・グリーンを止めろ。ターンオーバーをするな。もっとアグレッシブに。もっとシュートを打て」と叱咤激励した。これでレブロンは緊張感を取り戻し、後半に圧倒的なパフォーマンスでキャブズに初のNBA優勝をもたらしたという。

「今でもキャバリアーズでヘッドコーチを続けていたかったか?」との質問に、ルーはしばらくの沈黙の後に「イエス」と答えている。

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最終更新:1/16(木) 9:30
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