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ゴーン会見で明かされなかった「ずるい黒子」の正体。新生日産にもちらつく経産省の影

1/16(木) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

中東レバノンで開かれた日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告の記者会見は見事に肩透かしで終わった。

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世界中のメディアにとって最大の関心は逃亡方法だったのだろうが、ゴーン被告は「あなた方が興味を持っているのはわかるが、日本からどうやって出国できたか語るためにここにいるのではない」と一蹴。“大脱走”の方法について本人の口から語られることはなかった。

外の“クーデター”関係者とは?

もっとも、これは大した問題ではないような気がする。当初、日本のメディアは「クリスマスパーティのために自宅へやってきた楽団が用意した楽器に隠れてゴーン被告は出国した」というレバノンメディアの報道を伝えてきたが、その後、日本の当局が六本木ヒルズ周辺を歩く監視カメラの映像などを公開。

さらにウォール・ストリート・ジャーナルなどが具体的な逃亡方法などを報じたため、ゴーン被告がどのように出国したのかはほぼ判明しているからだ。

問題にしたいのは、ゴーン被告が会見を前に米メディアに対して「自分を追い落とした日本政府関係者の実名を話す用意がある」と発言しておきながら、結局のところ語らずじまいだったことだ。

記者会見でゴーン被告が挙げたのは西川廣人前社長兼最高経営責任者、川口均元副社長、ハリ・ナダ専務執行役員、今津英敏元監査役、大沼敏明元秘書室長、豊田正和社外取締役の6人。一連の日産の動きに関心を持っている人なら、いずれも驚くに当たらない名前だ。知りたいのは日産の外にいる“クーデター”の関係者である。

2018年に日産と仏ルノーの経営統合問題が表面化して以降、筆者は「これは両社の問題ではなく、日本とフランス政府の問題である」と指摘してきた。

経産省の動きは謎のまま

確かにルノーは日産に経営統合を持ちかけた。

しかし、それはルノーの意思というより、ルノーの筆頭株主で、高い失業率に悩む仏政府の意向が強い。それに対して日産は猛烈に抵抗したが、ルノーからの提案には日産の監督官庁である経済産業省も強く反応し、裏で日産にあれやこれやと指図をした。

だから政府間の問題だと指摘したわけだが、経産省の思惑や動向は大手メディアの取材が十分でないこともあり、いまだに杳として知れない。

ゴーン被告の会見は、安倍政権下で財務省を差し置いて最強官庁となった経産省が、「仏自動車大手の日産自動車」阻止に向けてどう動いたのかを知る手がかりとなるはずだったが、それは今も謎として残ることになってしまった。

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最終更新:1/16(木) 17:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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