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「対話」気運投信でも高まるか、スパークスなど運用

1/16(木) 22:10配信

モーニングスター

 マネックスグループは16日、企業との対話(エンゲージメント)を重視した投資助言業務を行う投資顧問会社を設立したと発表した。今回設立した「カタリスト投資顧問」では、国内を本拠とするファンドマネジャーが企業経営者に面談し、対話を通じたリターンの追求を主な業務とする。投資対象企業に対して、個人投資家を巻き込んだ活動を展開し、政府や取引所、財界、メディアとの対話も行う。グループのCEO(最高経営責任者)である松本大氏も積極的に関与するという。

 エンゲージメントは企業価値の向上を目的とした建設的な対話とされ、国内投信でも運用プロセスに対話を組み込んだファンドが設定されている。「スパークス・日本株式スチュワードシップ・ファンド」を運用するスパークス・アセット・マネジメントは1989年の創業以来、経営者との対話を重視した運用を行っており、中でも当ファンドは対話により株価と潜在的企業価値の差の解消を図ることを目指した運用が特徴だ。月次報告書では対象企業の名前を匿名とした上で、対話の内容について詳細に記載している。

 対話を重視したファンドは純資産残高がまだ小規模なファンドが多いが、そうした中でも「ブラックロック・ガバナンス・フォーカス・ファンド」は純資産残高が19年12月末時点で100億円を超えており、比較的大きい。企業統治力に優れたファンドを選定する上で経営者やIR担当者を通じた対話を行っている。

 設定が2000年と関連ファンドの中では長い運用実績を有するのが「アムンディ・ターゲット・ジャパン・ファンド」だ。議決権行使や企業との対話を通じ、投資先企業の企業価値向上を図るのが特徴で、運用報告書には議決権行使結果を掲載。直近の18年7月から19年6月の株主総会では会社提案議案747件のうち32.1%で反対票を投じている。

 なお、「<七十七>ESG日本株オープン」や「シュローダー 日本株ESGフォーカス・ファンド」などESG関連ファンドにも対話を取り入れたファンドがある。

 国内外でパッシブファンドの人気が着実に高まる中、アクティブファンドにはパフォーマンス向上につながる差別化が求められている。マネックスも今回の投資顧問会社設立の背景として、AI(人工知能)の発達を背景に一般的な企業情報だけに基づく運用では競争優位性が保てないことを挙げており、今後エンゲージメントがアクティブファンドの運用で一段と広がるか注目される。

坂本浩明

最終更新:1/16(木) 22:10
モーニングスター

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