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終身雇用の終わりの始まり~業績好調でも踏み切る「黒字リストラ」

1/16(木) 17:30配信

ニッポン放送

ニッポン放送「ザ・フォーカス」(1月15日放送)に作家・ジャーナリストの河合雅司が出演。大企業が実施する「黒字リストラ」の背景について解説した。

黒字なのにリストラ~背景に少子高齢化が関係か

ニッポン放送「ザ・フォーカス」

東京商工リサーチによると、2019年に早期・希望退職を実施した上場企業が35社にのぼり、対象者は1万1351人に達したことがわかった。1万人を超えたのは6年ぶり。日経新聞によるとリストラを実施した企業の57%が、業績が好調で黒字の企業だった。また、理由について毎日新聞は「70歳までの長期雇用を見据える」「セカンドキャリアを支援」などと分析している。

森田耕次解説委員)早期退職や希望退職の対象者は、1988年~1992年に就職したバブル世代を含む、40代後半~50代が中心ということです。業績が好調な電気大手などの企業でもリストラに踏み切るということで、「黒字リストラ」と言われているようです。オリンピック後の景気後退の備えなど、その辺りが背景にあるのでしょうか?

河合)それもあると思いますが、もっと言うとその先を見越しての動きだと思います。若い人が減って行くので、会社の中心になるような人たちにきちんとした処遇をしないと、若者が採用できません。また技術革新があまりにも早く、ベテラン社員の再教育ではなかなか新しい技術に追いつけないこともあって、若い人の配分を多くするためにも、ベテラン勢でとりわけ技術革新について行けない人を早期リストラすることで、人件費をやり繰りしようという思惑があるのです。リストラは会社側の理屈になるわけですが、(リストラ対象とする人に対しての会社外の思いには)早めにセカンドキャリアへ転じて行くチャンスを広げようということでもあるのですよね。黒字で組織体力があるうちに、ベテラン勢に辞めてもらおうという動きが強まって来ており、2019年は「リストラ元年」と言われるのです。

森田)確かに、少子化で若手や中堅社員が不足して来る。一方で、バブル期に大量採用した中高年が余ってしまうという状況があるわけですね。

河合)もう1つ理由があります。政府も法律を変えて、70歳まで働く社会にしようということですので、会社の組織全体としては人件費の膨張が起こって行くのですよ。どこの会社もそうたくさん人件費を確保できませんので、まんべんなく賃金を下げるやり方か、どこかで人数を絞るやり方になるということですね。(まんべんなく賃金を下げることは現実的ではないので)まだ転職ができる年齢で、しかも人件費が高く、技術がすぐに陳腐化する時代について行けない人を中心として、セカンドキャリアへというのが経営者たちの思いなのでしょう。

森田)厳しいですね。バブル期採用の人たちは50歳くらいになっていて、我々とも近い世代です。

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最終更新:1/16(木) 17:30
ニッポン放送

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