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「昭恵夫人」は責任回避の呼称か 気になる男女の呼び分け

1/17(金) 10:42配信

47NEWS

 まもなく通常国会が召集されるが、国会における議員の呼称が気になる。議長や委員長が発言者を指名するとき、男女を問わず「君」付けで呼んでいるからだ。1890年の第1回帝国議会以来だそうだが、女性の政治参加をいっさい認めなかった時代の慣習をそのまま踏襲していていいのだろうか。

 接尾語としての「君」は、同輩や目下の人に使用することが多い。明治時代には書生言葉でもあったことから、主に男性に対して使われる。しかし現代の一般社会では、男女の別なく「さん」付けで呼びあうのが普通である。

 国会で初めて男女ともに「さん」を用いたのは、1993年に女性初の衆議院議長になった土井たか子さんだった。目が覚める思いだった。「尊敬の念を持って呼んでいる」と土井さんは語っている。

 2018年には、衆院予算委員会で女性初の委員長になった野田聖子さんが「さん」付けで指名して注目された。だが、どちらもあとが続かない。

 地方議会でも見直しの動きがあり、男性は「君」、女性は「さん」と使い分けたり、男女とも「議員」と呼ぶところもあるが、なかなか広がらないようだ。男女共同参画を進めるうえで、また議会と一般社会の垣根を低くするためにも、呼称から議会改革を進めてほしい。

 メディアが用いる呼称も影響が大きい。議員のような社会的地位のある人については、新聞は「さん」ではなく主に「氏」を用いているようだ。そうすると、土井たか子氏、野田聖子氏にすることになる。

 そもそも「氏」と「さん」の区別は何が基準なのだろう。敬意をこめる場合に「氏」を用いるのであれば、それ以外の人は敬意を払われていないことになる。

 男性は「氏」、女性は「さん」と、新聞は長いあいだ性別で呼称を使い分けてきたが、現在は男女とも「さん」が主流になった。しかし、今も訃報欄などで使い分けしている記事もあって、抵抗を感じる。

 最近の例では、ジャーナリストの伊藤詩織さんが性暴力を受けたとして元TBS記者山口敬之さんを告訴し、東京地裁で勝訴したことを伝える記事。伊藤「さん」、山口「氏」と繰り返し書いてあり、悪いことをしたと認定された山口さんに敬意が払われているようで不快だった。

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最終更新:1/17(金) 10:42
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