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XIIX UNISON SQUARE GARDEN・斎藤宏介とベーシスト・須藤優の新バンド。プレイヤビリティ際立つ1stアルバムの魅力

1/17(金) 7:01配信

エムオンプレス

成功を収めたバンドのメンバーが別のプロジェクトを始めるときのポイントは、“いつスタートさせるか?”そして“何をやるか?”の2点だろう。タイミングを見誤れば、ファンに“バンドの活動に支障が出るんじゃないか”という心配をさせてしまうし、“今、それをやる?”という反発を呼ぶ恐れもある。音楽性に関しても、バンドと同じようなことをやったのでは、“別のプロジェクトを始める意味って何?”と言われかねない。つまり“バンドとは別のプロジェクト”を成功させるには、“なるほど、こういう音楽をやりたかったのか”という説得力と、もともとのバンドの活動にマイナスの影響を与えないタイミングを見図る必要があるのだ。(ちなみに筆者のなかで“成功したバンドのメンバーによる別プロジェクト”の最高の成功例は、ブラーのデーモン・アルバーンによるプロジェクト“ゴリラズ”です)

【動画】XIIXの楽曲MVなど

UNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介(Vo, G)とベーシストの須藤優が新バンド・XIIX(テントゥエンティ)を結成。2020年1月22日に1stアルバム『White White』をリリースする。両名とも強い存在感と独創的なスタイルを併せ持ち、着実にキャリアを積み上げているミュージシャンだが、XIIXの音楽を聴けば、“このタイミングで新しいバンドを立ち上げる意義”をはっきりと感じ取ってもらえるだろう。

まずはXIIXの成り立ち、結成までの過程を記しておきたい。斎藤、須藤が出会ったのは、いまから10数年前。当時、須藤が参加していたバンドとUNISON SQUARE GAREDENはライブハウスシーンで交流があり、互いに意識し合っていたという。ユニゾンはご存知の通り、徐々に頭角を現し、「オリオンをなぞる」「リニアブルーを聴きながら」「シュガーソングとビターステップ」などのヒット曲を生み出したことをきっかけにブレイク。一方、須藤はバンドのベーシストとして活動する一方(2019年4月に脱退)、様々なライブやレコーディングに参加。ゆず、aiko、Superfly、LiSA、秦 基博、ぼくのりりっくのぼうよみ、そして米津玄師など数多くのアーティストの音楽活動を支えてきた。アレンジャー、コンポーザーとしても評価されるなど、音楽シーンのど真ん中で才能を発揮している。

二人が音楽活動を共にするようになったきっかけは、2016年に始まった斎藤の自主企画ライブ「SK’s Session」(ツーマンライブ/セッションライブ)だ。第1回は田中和将(GRAPEVINE)、第2回はSKY-HI、第3回はSchroeder-Headzをゲストに招いて行われたSK’s Sessionは、UNISON SQUARE GAREDENとは一味違う斎藤自身の音楽性を体感できるイベントであり、この際に共演し、楽曲を共同制作したのが須藤だったのだ。当初は斎藤が制作した楽曲を須藤がアレンジするスタイルではじまり、その後、須藤が作ったトラックに斎藤がメロディと歌詞を乗せるパターンが加わったことで、音楽性はさらに発展。音楽的にも人間的にもつながりを深めた両者、”斎藤のソロワークに須藤が参加する”という形ではなく、二人で新しいバンドを作ることを選択し、XIIXの結成に至った。(ちなみにバンド名は10月20日に両者がミーティングしている最中、「10月20日だしテントゥエンティでよくね?」というひと言をきっかに決まったのだとか)

XIIXの音楽性は、一般的なバンドサウンドには留まらない。ドラム、ベース、ギターなどの生楽器のアンサンブルだけではなく、トラックメイク、ビートメイクを軸にした楽曲も多く、その幅はきわめて広い。たとえばアルバムのリリースに先がけてMVが公開された「Light&Shadow」。

印象的なシンセのフレーズ、流麗なギターカッティング、美しいストリングスなどが混ざり合うトラック、洗練と情感を併せ持ったメロディを軸にしたこの曲は、現在進行形の海外のR&B、ヒップホップの流れも反映されている。二人の音楽的なルートと好奇心が自由に取り込まれることで、ポップネスと独創性を併せ持った音楽へと結びつく。これこそがXIIXの音楽の核なのだと思う。

さらに注目すべきは、両者のプレイヤビリティ――斎藤のボーカルとギター、須藤のベース――がダイレクトに体感できること。個性、技術、センスを含め、すべての楽曲に二人の演奏の魅力がしっかりと込められているのだ。特に印象的なのは、やはり斎藤の歌。美しさ、奥深さを併せ持った彼の歌を聴けば、“こんなに豊かなメロディセンスと表現力を持ったボーカリストだったんだな”と改めて実感してもらえるはずだ。

2020年1月27日(東京・マイナビBLITZ赤坂)、30日(大阪・BIGCAT)でアルバム『Wihte White』のリリースライブを開催。XIIXは斎藤、須藤にとって、音楽家としてのキャリアを大きく拡大する起爆剤になるはず。グローバルポップとしての可能性を感じさせるXIIXの活動にぜひ注目してほしい。

文 / 森朋之

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最終更新:1/17(金) 7:01
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