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英語、あえて公用語にしない メルカリの社員講座で見たヒント 「上達を待たない」から生まれるやさしさ

1/18(土) 7:00配信

withnews

フリマアプリのメルカリには、グローバルな人材獲得に力を入れており、40カ国を超える国籍の社員が集まっています。それでも、公用語を「英語」や「日本語」と決めていません。社員向けの研修会では、誰にとっても「やさしいコミュニケーション」に力を入れています。「言語の上達を待っていられない」からこそ生まれた、外国人と一緒に働くコツを考えにいきました。(朝日新聞経済部記者、村井七緒子)

【やさしい日本語クイズ】仕事で使いがちな「ちゃぶ台返し」「手戻り」の意味、簡単に説明できる?

外国語を話すストレス感じる社員が多数

12月中旬のお昼、メルカリ社内のある部屋で「やさしいコミュニケーション」のランチ&ラーンセッションが始まりました。お弁当を食べながら、母語が異なる人にも伝わりやすい日本語や英語の表現方法を学ぶ講習です。

集まったのは、とあるエンジニアチームの社員11人。9人は日本人、2人が外国人です。

「今日のゴールはこの二つです」

開始早々、講師役で日本語トレーナーのウィルソン雅代さんが、「やさしいコミュニケーションへの意識向上」と「コミュニケーションのベスト・プラクティスを考える」と書かれたパワーポイントを示しました。1時間半の講習では、「やさしい日本語」と「やさしい英語」のポイントを学び、グループワークで実践練習をしました。

メルカリには社内公用語はなく、社員は相手や状況に応じて臨機応変に日本語や英語を使っています。ただ、2カ国語を流暢に話せる社員ばかりではなく、外国語の語学レベルは「会話にストレスを感じる程度」という社員が多いとのこと。講習でも、ウィルソンさんが「英語を話すときにストレスはありますか」と尋ねると、参加した日本人社員の一人は「ありまくり」と率直に答えていました。

みんなが同じ理解=『やさしい』

やさしい日本語のポイントは

・一つの文を短く、はっきり最後まで言う。

・あいまいな表現や敬語は使わない。

・「どんどん」や「さらっと」などの擬態語や擬音語も使わない。日本語が母語でない人には分かりにくいそうです。




実践練習では、まず「tea(お茶)の作り方を日本語で説明する」という課題が出ました。10人の参加者は5人ずつ、AチームとBチームに分かれてさっそく話し合い。

Aチームでは、「乾燥させた葉っぱをお湯に……」「『乾燥』って絶対分からないですよね」「『お湯』じゃなくて、『温度が高い水』とか」「いや、逆に難しいでしょ」「どこまでを知っていると捉えるかだよね」。言葉選びに苦戦しているようです。

Bチームは、パソコンに表示したお茶の画像を掲げて「これがティーです」と示し、説明を始めました。両チームの説明を聞いたフランス出身のロブさんは、「Bのほうがわかりやすい」。ウィルソンさんも、「画像を見せることで同じイメージが頭に入る。とてもいい説明です」と評しました。

次の実践練習は、分かりにくい慣用表現の説明。「ちゃぶ台返しする」という日本語が課題です。

日本人社員が「すでにあるものをひっくり返すこと」と説明すると、ロブさんは頭を抱えてしまいました。別の日本人が「議論を最初に戻すこと」と言うと、これにもロブさんは渋い顔。流れを変えたのは、日本人社員広井さんの説明です。

「偉くない人がみんなOK。でも、ボス、ノー」。身ぶり手ぶりを交え、日本語も英語もごちゃ混ぜで説明すると、ロブさんは「あー」とうなずき、分かった様子でした。

講師役のウィルソンさんは「人によって理解が違う状態はやさしくない。みんなが同じように理解できていることが『やさしい』です」と解説しました。

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最終更新:1/18(土) 7:00
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