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「ゴーンVS日本」攻撃された“日本ブランド”は守れるか? 広報のプロが語る

1/17(金) 5:10配信

ハフポスト日本版

カルロス・ゴーンが止まらない。

年の瀬にレバノンへの国外逃亡劇を繰り広げた、日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告。1月8日夜(日本時間)には逃亡先のベイルートで2時間半近くに及ぶ長丁場の記者会見を開き、その後も手記出版やハリウッド映画化などの情報が絶えず飛び込んできている。

PRのプロフェッショナルである本田哲也さんは「『日本の司法制度がいかにダメか』というパーセプション(認識)を世界の人々に与えたい、という狙いがはっきりと見える」と指摘する。

ゴーン被告の疑惑の真相はいったん脇に置き、PRの観点から本田さんにゴーン氏の戦略や、日本が今後とるべき対応について聞いた。(中村かさね/ハフポスト日本版)

“アジェンダセット”だった記者会見は「一定の成功」

「私はレバノンにいる」という衝撃的なメッセージが飛び込んできたのは、2019年12月31日の大晦日。

その後、楽器ケースに身を隠してプライベートジェットで日本を脱出、元アメリカ陸軍特殊部隊が脱出を支援した――など、次々と耳を疑うような情報が連日世界中のメディアを賑わせた。

1月5日にはベイルートでの記者会見を予告。会見前後を通じ、世界の注目は一気に高まった。

この会見、ゴーン被告にとって一体何だったのだろうか。

本田さんは「あの記者会見は大きなマイルストーンではあるが、今後も続くPR戦略の中の一つの動きに過ぎない」と指摘し、「広報用語で言うところの“アジェンダセット”の位置付けだったのだろう」とみる。

「自分に有利な課題設定をするのは、PR戦略の常套手段。今回の最大の狙いは、国際世論を相手に日本の司法制度がいかにダメかというパーセプション(認識)を持ってもらう、あるいは、強めてもらうことです」

では、狙い通りのパーセプションは獲得できたのだろうか?

会見を受け、海外メディアの反応は様々だった。

「自らを称えるためのショーだった」(仏テレビ局)と冷めた見方もある一方、英ガーディアンは「hitojichi-shiho(人質司法)」と日本語を使いながら司法制度の問題点を指摘。米ニューヨークタイムズは「日本の司法の“特殊性”もゴーン氏の罪状とともに注目される」と伝えた。

本田さんはこう評価する。

「ゴーンさんにとってどれだけ優位な論調が作れたか、というのが評価基準。手放しで大成功とは言えないが、会見がマイルストーンに過ぎないことを考えれば、一度の会見でこれだけの注目とインパクトを与えたことは、一定の成功と言っていいと思います」

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最終更新:1/17(金) 5:10
ハフポスト日本版

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